阪神甲子園球場(兵庫県西宮市・場所はこちら

 今回からは場所を一気に近畿に移し、4回にわたって山陽路〜兵庫&岡山編〜をお送りしていきたいと思います。その第1回は阪神タイガースの本拠地である阪神甲子園球場です。

(写真1:阪神電車甲子園駅)
 2007年6月30日。

 今回は特に遠出というわけでもなく、自宅からも比較的近い場所にある球場ということで、気楽な気持ちで出かけました。では何で、この日阪神甲子園球場を行脚してみようと思ったかといえば、それは広島VS阪神のウエスタンリーグの試合が行われるからです。

 せっかく2軍の試合を間近で見れる機会ということもあり、若ゴイたちのプレーに胸を躍らせて、この阪神甲子園球場を訪れました。

 阪神梅田駅より阪神電車の特急に乗り、たどり着いたのは写真1のその名もズバリ甲子園駅です。特に1軍の阪神戦が行われる日は観客でごった返し、さらに阪神が勝った日は阪神電車の中はドンちゃん騒ぎになるという話しもちらほら・・・。だから、撮影にしても2軍戦の方が落ち着いてできるということもあり、行脚の環境も抜群です。

(写真2:改装前甲子園球場正面玄関)
 私自身は甲子園球場で野球を見るときといえば、広島戦を何度か見たことはありますが、やはり甲子園球場の阪神ファンの勢いに押されて、肩身が狭い思いをするのが常。だから、高校野球を見たり、今回のように2軍の試合を観戦するのが毎年恒例となっています。

 そんなときは、甲子園球場周辺にあるダイエーやららぽーとなどで食べ物を買い込んでから入場するというのが、私の中では定番となっています。

 そんな余談はともかくとして、今では改装の第1期工事が終わった状態ですが、この日はまだそんな工事の途中。甲子園球場の大きな特徴であるツタも、今回は改装のために伐採されていたため、残念ながら見ることが出来ませんでした。そんな阪神甲子園球場の中へ500円払って、入場してみることにしましょう。

(写真3・低いレベルからグラウンドを臨む)
 今日は内野席のみ開放ということで、観戦するには非常に見やすい環境となっています。熱心なカープファンで内野席はぎっしりと埋まっていました。そして、この日の先発だった大島投手の好投、そしてカープのリードで試合は進んでいきました。

 さて、この阪神甲子園球場の歴史は非常に古く、開場したのは1924年。今から80年以上も前のことです。かつてはこの球場にスキーのジャンプ台を取り付け、人工雪を降らし、スキージャンプの大会も行われたこともあるそうです。

 写真3は主に内野を撮影したものです。内野は土のグランドとなっています。高校野球に出場した球児が敗戦の際に、この土を持って帰るというシーンは誰もが一度はテレビで見たことがあるのではないかと思います。

(写真4・銀傘ととも内野席撮影)
 阪神甲子園球場の土は、非常に水はけ、吸収率が高いとされていますが、日本の黒土と中国から取り寄せた白砂をブレンドして作られた特殊な土のようです。

 さて、次に内野に目を転じてみると、甲子園球場の象徴の一つである内野の銀傘があります。写真4は改装前の銀傘ですが、改装後は内野席全体に広がる大きな銀傘となるとのことです。

 そして、写真には写っていませんが、一塁側、三塁側の内野席をいわゆる「アルプススタンド」と呼んでいます。これは高校野球が行われていた際に、スタンドに白い制服の生徒が集まって応援している様子を見て、アルプス山脈の雪景色に例えたことから、この名前が付けられたそうです。しかもこの名付け親は、「芸術は爆発だ!」のフレーズや、大阪万博の太陽の塔をデザインした岡本太郎さんのお父さんなんだとか。

(写真5・スコアボード)
 1924年に完成した甲子園球場、こういったトピックを書いていると、やはりその歴史の長さを感じさせますね。
 
 もちろん阪神タイガースの本拠地として、多くのプロ野球の名シーンを生んだことも確かですが、甲子園球場といえば言うまでもなく、高校野球の聖地でもあります。
 私も過去に何度か高校野球を炎天下の中で見に行ったことがあります。溌剌としたプレーに胸を打たれ、翌日には私自身も日焼けで真っ黒なんてこともありました。炎天下での観戦の際は、売り子さんが甲子園名物の「かち割り」という氷を販売しており、それを頭の上や首の後ろにあてがうと、ちょっとした清涼感も得られます。

 では、私事はこのあたりにしておいて、球場の概要をご紹介していきましょう。

 まずグラウンドですが、 内野は土のグラウンド、外野は天然芝となっています。また広さは、両翼96m、中堅120mと現代野球の球場としては若干狭い部類といえるでしょう。

(写真6・カープ勝利の光景)
 1992年まではライトにラッキーゾーンと呼ばれるフェンスが存在し、その中にダイレクトで入るとホームランという区域でしたが、その年に撤去され、ホームランの数は減少したようです。

 続いて写真5のスコアボード。こちらはすべて電光掲示板で、オーロラビジョンがついた本拠地球場にふさわしい立派なものとなっています。高校野球中継でも頻繁にテレビに映るため、一度は目にした方も多いのではないでしょうか。

 そして収容人員ですが、改装工事が始まり、内野席の空間を広くした影響もあって、2008年は約4000人少ない46229人となっています。最終的な改築工事後には47000人程度の収容となる見込みです。

 というわけで、写真6のように、この日の広島vs阪神の2軍戦は、大島投手の力投もあって、見事3対1でカープが勝利を収めました!連敗を5で止める試合でした。
 今回から始まった山陽路〜兵庫&岡山編〜シリーズ。
 まずは高校野球の聖地でもある阪神甲子園球場からスタートしましたが、次回は場所をさらに西へ移動し、いまや四国や淡路島への玄関口となり、日本の標準時刻が設定されているあの街にある球場を行脚してきました。お楽しみに!

行脚の休憩茶屋
(行脚した球場近辺の観光スポットをご紹介します)


(写真7:ららぽーと甲子園)
 さて、おまけコーナーです。

 甲子園球場周辺で時間をつぶしたいとき、試合後に小腹が空いて、どこかで食べたいなあってとき・・・そんなときに役立つのが、写真7「ららぽーと甲子園」です。

 いわゆるショッピングセンターであるこのららぽーと甲子園は、甲子園球場から見ればレフト方向に位置しています。もちろんショッピングも出来ますが、その他にもフードコートがあるため、ちょっとラーメン食べたいなぁ・・・といったときにも、しっかりレストランが揃っているため、観戦時にも非常に便利な存在といえそうです。

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