四国地方の5県(徳島、香川、愛媛、高知)の高校から指名された選手のリストです。なお、表内の「現役」欄は、○:広島に在籍(12球団の場合は指名球団に在籍)、●他球団に在籍(12球団の場合は指名球団以外の球団に在籍)、×:引退となっています。
徳島県内の高校から指名された選手のリストです。
<野手> | |||||||||
鳴門渦潮高等学校(旧鳴門工業高校、鳴門第一高校) | |||||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 守備 | 試合 | 打数 | 安打 | 打点 | 本塁打 | 打率 |
多田 大輔 | 2014 | 7 | 捕手 | - | - | - | - | - | - |
美間 優槻 | 2012 | 5 | 内野手 | 46 | 61 | 7 | 2 | 1 | .115 |
新野高等学校 | |||||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 守備 | 試合 | 打数 | 安打 | 打点 | 本塁打 | 打率 |
福良 徹 | 1994 | 4 | 外野手 | - | - | - | - | - | - |
<12球団の過去10年(2015年)からの指名選手> | ||||
阿南光高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
吉岡 暖 | DeNA | 2024 | 育2 | 投手 |
森山 暁生 | 中日 | 2022 | 3 | 投手 |
新野高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
折下 光輝 | 巨人 | 2017 | 育7 | 内野手 |
生光学園高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
川勝 空人 | 日本ハム | 2024 | 育1 | 投手 |
☆寸評☆
カープでは、2011年までは福良選手1名のみだったのですが、2012年のドラフトでカープは5位で美間優槻選手を内野手として指名しました。1994年以来、実に18年ぶりの徳島県下の高校からの指名ということになりました。そして、2014年には美間選手と同じ鳴門渦潮高から多田大輔選手を指名しています。
徳島県だけに絞ると、近年はプロ野球でもカープの指名が中心になっていましたが、2022年には支配下ドラフトでは8年ぶりに森下暁生投手を中日が3位指名しました。また2024年には2選手が育成ドラフトで指名を受けており、やや増加傾向にあるのかなというところ。
広島は比較的、四国地方の指名が少ないのが特徴なのですが、多田選手や美間選手もしかり、2016年のアドゥワ投手もしかり、2014年の塹江投手もしかり、2020年にはドラフト5位で四国九州アイランドリーグ・徳島の行木俊投手も指名されました。このところ、四国への注目度はさらに高まっているような気がします。
香川県内の高校から指名された選手のリストです。なお、守備位置・選手名は指名された当初のものを使っています。
<投手> | |||||||
高松北高等学校 | |||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 試合数 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 防御率 |
塹江 敦哉 | 2014 | 3 | 204 | 13 | 12 | 0 | 4.03 |
高松一高等学校 | |||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 試合数 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 防御率 |
六条 誠一 | 1968 | 8 | - | - | - | - | - |
丸亀城西高等学校 | |||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 試合数 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 防御率 |
山中 達也 | 2006 | 育1 | - | - | - | - | - |
<12球団の過去10年(2014年)からの指名選手> | ||||
高松商業高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
浅野 翔吾 | 巨人 | 2022 | 1 | 外野手 |
英明高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
寿賀 弘都 | オリックス | 2023 | 育1 | 投手 |
☆寸評☆
カープに限って見ると、2014年のドラフトで塹江敦哉投手を指名しています。カープの支配下ドラフトでは初めて、香川県下の選手の入団ということになりました。150キロに届くストレートが魅力の左腕で、2016年には1軍デビューを果たし、2020年にはセットアッパーとして1軍の貴重な戦力となりました。2024年にはサイドスローに転向し、再び花開き始めました。近年は四国への注目度が高まっているカープだけに、香川県もまた今後も要注目となりそうです。
香川県には高松商高、尽誠学園高といった強豪校があり、プロ選手も多く輩出しています。2022年にはカープも注目したスイッチヒッターの主砲・浅野翔吾選手が2球団の1位指名を受け、競合の末、巨人に入団することになりました。香川県下の高校生では8年ぶりの指名選手となりましたが、2023年は育成1位で寿賀弘都投手がオリックスの指名を受け、2年連続での輩出となりました。徐々に注目度が上がりつつあるのでしょう。
愛媛県内の高校から指名された選手のリストです。なお、守備位置・選手名は指名された当初のものを使っています。
<投手> | |||||||
松山聖陵高等学校 | |||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 試合数 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 防御率 |
アドゥワ 誠 | 2016 | 5 | 106 | 16 | 11 | 0 | 3.67 |
<野手> | |||||||||
新居浜東高等学校 | |||||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 守備 | 試合 | 打数 | 安打 | 打点 | 本塁打 | 打率 |
小野 一茂 | 1966 | 1-3 | 捕手 | - | - | - | - | - | - |
松山商業高等学校 | |||||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 守備 | 試合 | 打数 | 安打 | 打点 | 本塁打 | 打率 |
西本 明和 | 1966 | 2-1 | 投手 | 152 | 249 | 45 | 20 | 3 | .181 |
南宇和高等学校 | |||||||||
選手名 | 指名年 | 順位 | 守備 | 試合 | 打数 | 安打 | 打点 | 本塁打 | 打率 |
益田 芳樹 | 1968 | 7 | 内野手 | - | - | - | - | - | - |
<12球団の過去10年(2014年)からの指名選手> | ||||
聖カタリナ学園高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
有馬 恵叶 | 中日 | 2024 | 6 | 投手 |
河内 康介 | オリックス | 2023 | 2 | 投手 |
松山聖陵高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
土居 豪人 | ロッテ | 2018 | 8 | 投手 |
アドゥワ 誠 | 広島 | 2016 | 5 | 投手 |
帝京第五高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
田中怜利ハモンド | ソフトバンク | 2021 | 育5 | 投手 |
大本 将吾 | ソフトバンク | 2016 | 育1 | 外野手 |
☆寸評☆
広島からは以上の4名です。1968年以降、約半世紀にわたって指名選手が出ていなかったのですが、近年は四国からの指名選手も増え、安楽智大投手の指名も検討されていたほど。すると、2016年、実に48年ぶりに愛媛県下の高校生を指名しました。松山聖陵高のアドゥワ誠投手です。将来性が高い長身右腕だけに、楽しみな存在で、2年目に大きく飛躍し、チームのリーグ3連覇に大きく貢献しました。2024年には先発の一角として、プロ初完封を達成するなど、成長を見せています。
プロ全体で見ると、選手の指名にはある程度、インターバルはあるものの、コンスタントに選手を輩出している県といえます。2023年には聖カタリナ高の河内投手が、オリックスの2位指名を受け、2024年には有馬恵叶投手が中日の6位指名を受けました。松山商高、宇和島東高、今治西高、そして最近では済美高と甲子園を賑わせるような競合校が多い野球の盛んな県です。広島から見て愛媛県は、瀬戸内海をはさんで対岸にある県であるだけに、カープもアドゥワ投手の指名から9年…そろそろ注目選手が出てきてもいい頃かもしれません。
<12球団の過去10年(2015年)からの指名選手> | ||||
高知高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
森木 大智 | 阪神 | 2021 | 1 | 投手 |
明徳義塾高等学校 | ||||
選手名 | チーム | 指名年 | 順位 | 守備 |
竹下 徠空 | 巨人 | 2024 | 育6 | 内野手 |
寺地 隆成 | ロッテ | 2023 | 5 | 捕手 |
吉村 優聖歩 | 巨人 | 2022 | 育3 | 外野手 |
代木 大和 | 巨人 | 2021 | 6 | 投手 |
市川 悠太 | ヤクルト | 2018 | 3 | 投手 |
西浦 颯大 | オリックス | 2017 | 6 | 外野手 |
古賀 優大 | ヤクルト | 2016 | 5 | 捕手 |
☆寸評☆
現段階で、高知県内の高校からの指名選手はいません。カープは四国地方に地理的な距離では近いのですが、なぜか指名選手が少ないのが現状となっています。しかし、カープは近年、四国関連の選手を指名する傾向は強まっており、2021年にはドラフト上位候補として高知高・森木大智投手を挙げていただけに、目を離すことは出来ません。
プロ全体で見ると、21世紀に入ってからも、そしてかつてからも明徳義塾高の一人勝ちといった印象があります。明徳義塾高からは2018年に市川悠太投手が東京ヤクルトの3位指名を、2017年には西浦颯大選手がオリックスの6位指名を、2016年も明徳義塾高から古賀優大選手がヤクルトの5位指名を、実に3年連続で指名選手を輩出しました。2021年から4年連続でプロ指名を受けてきました。そもそも野球の盛んな県で、強豪校もある高知県…四国の中では注目度の高い県と言えそうです。