今季のプロ初○○!!<2025年シーズン版>

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10月3日 斉藤優汰投手がプロ初先発

斉藤投手のプロ初先発試合成績
4.2 22 102 6 5 2 5 5

 10月3日のヤクルト戦。

 この日、先発のマウンドに上がったのは3年目の斉藤優汰投手でした。すでに5月2日の中日戦で1軍デビューを中継ぎで飾り、1イニングを無失点に抑えましたが、それから約5か月後、2度目の1軍マウンドはついにプロ初先発でした。

 試合前から降っていた雨の影響でやや遅れて試合が始まったこの日。プロ初先発のマウンドで、開始がやや遅れたことは、ピッチングに少なからず影響はあったかもしれませんが、それでも初回、先頭打者にいきなり右中間に2塁打を浴び、1アウト後、内山壮真選手にストレートの四球…せっかく1つ目のアウトを奪った直後だっただけに、もったいないものとなりました。ネクストバッターズサークルにあの村上宗隆選手が控えていたことで、力みが出たのでしょうか。

 初回からストレートは149キロを計時していましたが、先述のストレートの四球、さらには村上選手に投じた球が暴投となり、ピンチが広がってしまうなど、ボールがやや暴れてしまい、2点を失う結果となりました。何かとバタバタした結果、初回だけで34球も投じてしまいました。

 2回、3回はゼロに抑え、徐々にペースをつかんできたかと思われましたが、4回に先頭打者に一発を浴び、5回には2アウトから1塁にランナーを置いたところで、続く打者に四球…結果的に5回途中5失点、被安打6、2四球と悔しいプロ初先発となりました。

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9月28日 高橋昂也投手がプロ初ホールド

高橋昂也投手のプロ初ホールド投球成績
2.1 8 31 1 1 0 0 0

 9月28日のDeNA戦。

 この日、先発のマウンドに上がった2年目の高太一投手が3回表、DeNA・ビシエド選手の打球を足に受け、降板を余儀なくされました。その後を受けて、急きょ、マウンドに上がったのが高橋昂也投手。試合はまだ3回途中と序盤ですが、1−1の同点という展開でした。

 緊急登板という形になった高橋投手。3回表2アウトランナーなしという場面からマウンドに上がり、ヒットやワイルドピッチでピンチを作るものの、なんとゼロで抑えると、4回、5回と相手打線を完ぺきに封じ、この回で降板しました。緊急登板ながら、2回と3分の1を投げて、被安打1、無失点という好リリーフでした。

 試合は終盤に中継ぎが炎上したことで2−10という惨敗を喫してしまいましたが、高橋投手自身は1−1の同点の状況でマウンドに上がり、そのまま2回と3分の1を投げ、失点することなく、同点をキープしたまま降板したため、ホールドが灯りました。この年、主に中継ぎを中心に23試合目のマウンドとなりましたが、勝利の方程式ではなかったこともあり、ホールドがなかった高橋投手。しかし、この日の登板でホールドが灯り、しかもこれが高橋投手にとって、プロ初ホールドとなりました。

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9月26日 佐藤啓選手がプロ初打点

佐藤啓選手のプロ初打点
内容
4回表 一内安 1
 9月26日のヤクルト戦。

 すでにこのシーズンのBクラスが決定し、チームは若手中心の起用に切り替わった中で、「7番・セカンド」でスタメン出場した2年目の佐藤啓介選手。前試合に続いて、2試合連続でのスタメン出場となりましたが、その試合では4打数ノーヒットと結果を残せず、この試合で何とか結果がほしい、アピールしたい…そんな状況でした。

 試合は先発・床田投手が3回に6点を失い、7点ビハインドという一方的な展開となり、4回表を迎えます。2アウト1・3塁というチャンスの場面で、佐藤啓選手に打順が回ってきました。この試合でも、第1打席はセカンドゴロに終わり、1軍昇格後、5打数ノーヒット…しかし、このチャンスで何とか1本が欲しいところでした。

 ヤクルト先発・アビラ投手に対して、2ボールとなった後の3球目。やや外寄りのチェンジアップを引っ張った当たりは、ファーストへの強烈な打球。その打球をはじき、内野安打となりました。2アウトであったため、スタートを切っていた3塁ランナーは生還。今季の初安打は、ややラッキーだった印象はありますが、それでも6打席目にして放った今季初安打は、佐藤啓選手にとってはプロ初打点となる嬉しいタイムリーであり、ようやく出た1本となりました。

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9月23日 菊地投手がプロ初登板

菊地投手のプロ初登板投球成績
1 3 11 0 1 0 0 0

 9月23日の巨人戦。

 シーズンの大勢が決し、起用が若手中心に舵を切る中で、この日、高卒ルーキーながら、プロ初の1軍昇格を決めたのが、菊地ハルン投手でした。高卒ルーキーが1年目から1軍のマウンドを経験するのは、2021年の小林樹斗投手以来、4年ぶりのこととなりました。

 5−0とカープがリードを広げ、いよいよ最終回というところで、菊地投手がプロ初のマウンドに上がりました。身長2mの右腕は、マウンドに上がると、さらに迫力が増しますね。マウンドからホームベースまで約18.44mの距離がありながら、打者によっては、中継の画面では手前にいる菊地投手の方が大きく見えるほどで、遠近感がおかしくなったような不思議な感覚がありました。

 体つきも堂々としていますが、ピッチングもルーキー、しかもまだ18歳とは思えないほど堂々としたもので、しっかりとゾーンを攻め、ストライクを奪っていました。先頭打者をストレート1本でセンターフライに抑えると、続く打者にはややボールが荒れ、2ボールとなりましたが、やはりストレート1本でセンターフライに。そして最後は、1球だけスライダーを入れましたが、その他はすべてストレート勝負。フルカウント勝負となりましたが、最後は伸びのあるストレートで空振り三振!

 プロ初のマウンドは1イニングを投げて、11球のうち10球がストレートでどんどん押していく投球で、見事三者凡退に抑えるという最高のデビューとなりました。この日のストレートは147キロでしたが、将来は160キロを投げることを目標にしている菊地投手。それが実現すれば、将来はものすごい投手になるかも…それくらい期待が膨らむデビュー戦でした。

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9月21日 清水選手がプロ初出場&初スタメン&初打席&初安打

清水選手のプロ初スタメン試合成績
4 1 0 1 0
清水選手のプロ初打席
内容
3回表 一ゴロ 0
清水選手のプロ初安打
内容
5回表 左線2塁打 0
 9月21日のDeNA戦。

 この前日、プロ2度目の1軍昇格を果たしたのが3年目の清水選手でした。ただ、前回の1軍昇格は4月7日で、自身、プロ入り後初めてのことで、会沢選手が四球を受けた影響だったのですが、あくまでも、もしものための措置であり、試合に出場することもなく、翌日には2軍降格となりました。今回も会沢選手と入れ替わっての1軍昇格ですが、今季の会沢選手の出場機会がないことで、若手を積極的に起用していこうという主旨のもの。昇格翌日には、「8番・キャッチャー」として、待望の1軍デビューとなりました。しかも、いきなりのスタメンマスクです。

 常広投手とのバッテリーで、3回までに7点を失ってしまい、1軍でのリードの難しさを実体験しつつも、4回以降は相手のスコアボードにゼロを並べました。そして打撃では3回表、DeNA先発の平良拳太郎投手のシンカーを打ち損じ、ファーストゴロに…これが清水選手のプロ初打席となりました。

 そして、プロ2度目の打席となった5回表。1アウトランナーなしの場面で、1ボール2ストライクと追い込まれた状況でしたが、4球目、外角高めの球をたたきつけるようにスイングした打球は、サード前で弾み、頭上を越えて、レフト線へと転がっていく2塁打に!けして素晴らしい当たりではなく、飛んだ方向や打球のバウンドも良かったのですが、それでも嬉しいプロ初安打となり、それがいきなりの長打となりました。

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9月9日 床田投手がプロ初本塁打

床田投手のプロ初本塁打
内容
2回表 右本塁打 2
 9月9日の巨人戦。

 2回表のカープの攻撃は、先頭の佐々木選手の内野安打でノーアウト1塁となり、打席にはこの日の先発である床田投手が立ちます。巨人先発・戸郷投手の2球目は高めにきたストレートでした。これを思い切りよく、しかも打者顔負けの鋭いスイングで振り抜いた打球は、ぐんぐんと伸びていき、ライトスタンドに飛び込む2ランホームランとなりました。これがプロ8年目の初ホームランとなりました。かねてから、打撃が好きな床田投手。とにかくいつかはホームランを打ちたいと、特に床田投手と同じように打撃好きな森下投手が2023年にプロ初アーチを放ってからというもの、その思いは強くなったようで、この日のホームランは床田投手にとって念願の一発となりました。

 ただ、その表情に笑顔はなく…。それもそのはずで、この日の床田投手は初回から大乱調で、いきなり巨人打線に6点を奪われてしまいました。その直後のイニングで自身のホームランで2点を返すことは出来ましたが、やはり6点を奪われていたことで、なかなかホームランの喜びをかみしめることはできなかったのは残念なところでした。

 しかし、セリーグでも2027年からDH制が導入されることになり、投手が打席に立つ機会は、ほとんどなくなるでしょう。床田投手にとっては、DH制が導入されるまでホームランを放っておかなければ…という思いはあったと思います。悔しい思いの方が勝ったホームランとなりましたが、打撃での目標が1つ叶った一発でもありました。

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9月4日 高投手がプロ初完投

高投手のプロ初完投試合成績
5.2 22 91 3 2 4 1 1

 9月4日のDeNA戦。

 この日のカープの先発は2年目の左腕・高投手。8月1日に1軍での先発デビューを飾り、8月は月間3勝負けなしと、急成長した姿を見せていました。しかし、この日のマウンドは、今までに経験のない登板となりました。

 立ち上がりを見る限りでは、今夜も試合を作ってくれそうだと思うほど、安心感のある素晴らしい内容でした。この調子で投げてくれれば、ある程度試合を作ってくれるだろうと思っていました。しかし3回表、強くなってきた雨のため、2アウト1・2塁の場面で一時試合が中断することになりました。その中断は約50分間。かなり長丁場の中断、しかもピンチを残した状態での中断…それはまだ1軍での経験が浅い高投手にとっては、調整が難しい、未知なる経験でした。

 ようやく再開したものの、桑原選手に対して投じた初球が、高めにすっぽ抜けました。そして次の球も高めに浮きましたが、ややゾーン寄りに入り、そこをうまく左中間方向へ運ばれてしまいました。約50分間に及ぶ中断の前後で、高投手の投球は大きく変わり、まとまりのあったコントロールにばらつきが出て、高めに浮く球が増えました。しかし、それでも高投手はランナーを背負いながらも6回途中までゼロで抑えました。6回2アウト1・2塁のピンチを作ったところで、ハーン投手に交代となりました。しかし、ここでまた雨が強くなり、またも中断。そしてそのまま、雨はやむことなく、コールドゲームに…。打線はDeNA・平良投手の前に5回まで3安打に抑え込まれ、ゼロ行進。結局、1回目の中断直後に桑原選手に打たれたタイムリーが決勝点となり、高投手にプロ初黒星が灯ってしまいました。

 それとともに、結局、ハーン投手との交代を告げられたものの、ハーン投手はマウンドに上がることなく、そのまま試合は終了となったので、高投手はプロ初完投となりました。ただ、コールドゲームで、しかも初黒星が灯るという、何とも残念なプロ初完投となってしまいました。ぜひ、近い将来、9回をしっかり投げ切ってのプロ初完投勝利を期待しましょう。

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8月22日 佐々木選手がプロ初打点

佐々木選手のプロ初打点
内容
2回裏 右安打 1
 8月22日の中日戦。

 この日の中日の先発は、カープにとって「天敵」の1人である柳裕也投手でした。何度も苦しめられているこの相手に対して、カープ打線は0−0と両チーム無得点で迎えた2回裏、1アウトランナーなしから、四球や詰まり気味のラッキーなヒットもあり、2アウト1・2塁のチャンスを作り、打席にはこの日、7番・サードでスタメン出場していた佐々木選手が立ちました。

 この打席まで、佐々木選手は69打席に立ち、15安打、打率.224の成績を残していましたが、チャンスの場面ではどうしても打つことが出来ず、いまだ打点はゼロという状況でした。その中で迎えたプロ通算70打席目、その2球目の変化球を逆らわずにライト前に運び、ついにプロ初打点となる先制のタイムリーヒットを放ちました。1塁に到達した佐々木選手。70打席目にしてようやく飛び出したタイムリーヒットに、大きく一呼吸…ホッとしたような、やっと出たという緊張から解き放たれたような表情が印象的でした。

 試合は終盤に逆転を許し、延長戦の末に敗れたカープ。逃げ切り勝利を収めることが出来れば、佐々木選手には昔で言うところの「勝利打点」が付き、ヒーローインタビューの可能性も高かったのでしょうが…。佐々木選手の打点が「勝利打点」にならなかったのは、ちょっと残念でしたね。でも、ようやく生み出した打点、これを機にポイントゲッターに育ってほしいものです。

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8月21日 高投手がプロ初安打

高投手のプロ初安打
内容
7回表 中安打 0
 8月21日のDeNA戦。

 この日、今季3度目の先発のマウンドに上がった高投手は強力なDeNA打線を6回まで1安打に抑える好投を見せ、7回のマウンドに上がるべく、7回表、この日の第3打席に立ちました。ここまでプロで6打席に立ち、まだノーヒットという状況でした。ただ、打席に立つ様子は、「バッティングが良さそう」という雰囲気がありました。

 マウンド上はDeNA先発のバウアー投手。2ボール1ストライクとバッティングカウントからの4球目は、内角に食い込むストレートでした。この難しい球に対して、高投手はうまく腕をたたみながらのコンパクトなスイングで、見事センター前にはじき返すヒットとなりました。これが7打席目にしてプロ初安打であり、打者顔負けのナイスバッティングでした。

 しかも、このプロ初安打が呼び水となり、その後、ファビアン選手の2ランが飛び出し、高投手はゆっくりとホームに生還。これがプロ初得点となりました。さらにこの回はその後も1点を奪い、計3点を追加。リードを5点に広げ、しかも高投手は7回までを2失点に抑える好投で、勝利投手となりました。自身のピッチングを援護したプロ初安打でした。

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8月8日 前川選手がプロ初スタメン

前川選手のプロ初スタメン試合成績
3 2 2 0 0
 8月8日の中日戦。

 7月28日、新戦力の獲得期限ギリギリのところで、念願の支配下登録された4年目の前川誠太選手。8月5日には代打でプロ初出場を飾り、さらには同7日には代打でプロ初安打となるライトへの2塁打が初打点となるタイムリー2塁打となりました。1軍に昇格したばかりとは思えないほど、チャンスの場面でしっかり結果を残した前川選手が、さらにその翌日の8日の中日戦で「8番・セカンド」でプロ初スタメンとなりました。

 2回表の第1打席。いきなり1アウト2・3塁というチャンスで回ってきました。中日先発・マラー投手に対しての2球目、内よりのストレートをはじき返した打球はぐんぐんと伸びていき、左中間を深々と破り、フェンス手前まで運ぶ2点タイムリー2塁打となりました。前日の代打での出場に続く見事なタイムリーヒットとなりました。試合の流れからしても、ビジターで序盤に先手を奪えた貴重なタイムリーでもありました。

 前川選手は続く4回表の第2打席でもレフトへヒットを放ち、プロ初スタメンでいきなりのマルチヒット。7回の守備で交代となり、チームは9回に同点に追いつかれたことで、昔で言うところの「勝利打点」は消えてしまいましたが、チームは延長戦の末に勝利を飾りました。振り返れば、前川選手の序盤の2点は、チームを延長戦勝利に持ち込む貴重なものとなりました。そして、長打力もある打撃は将来への期待が膨らむプロ初スタメンとなりました。

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8月7日 前川選手がプロ初安打&初打点

前川選手のプロ初安打&初打点
内容
4回表 右線2塁打 1
 8月7日のDeNA戦。

 7月28日、新戦力の獲得期限ギリギリのところで、支配下登録をつかみ取った4年目の前川誠太選手。5日、代打でプロ初出場を飾りましたが、残念ながらプロ初打席ではピッチャーゴロに終わりました。

 そして、この8月7日のDeNA戦は序盤から荒れ模様で、3回を終わって4−6と、点の取り合いとなっていました。迎えた4回表、2アウトから菊池選手がレフトフェンス直撃の2塁打でチャンスを作ると、ここで新井監督はこの日の先発・森投手に早々に代打を送りました。その代打に指名されたのは前川選手でした。

 相手はDeNA2番手・坂本裕哉投手。いきなりボール3つで3ボールとなり、1球ストライクをはさんでの5球目、高めに入ったストレートを逆らわずにはじき返した打球は、ライト方向へぐんぐんと伸びていき、ライトの頭上を越え、ライト線付近に落ちるタイムリー2塁打となりました。これが前川選手のプロ初安打となり、しかも2塁ランナー・菊池選手が生還したことで、プロ初打点もマークしました。右方向へ伸びていく打球に、ツボにはまれば長打もあるところを見せてくれました。

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8月5日 前川選手がプロ初出場&初打席

前川選手のプロ初出場&初打席
内容
7回表 投ゴロ 0
 8月5日のDeNA戦。

 今季で育成4年目を迎えた前川誠太選手は、ウエスタンリーグの開幕から打撃で、一時は打率4割を超えるほどのもうアピールを続けていました。そして、今季の新戦力獲得期限となる7月末まであと3日という7月28日に、育成3年目の辻大雅投手とともに念願の支配下登録されました。そしてこの日、ついに待望の1軍初昇格を果たしました。

 この日のDeNA戦は抜きつ抜かれつのもつれた展開の中、4−4の同点で迎えた7回表。この会の先頭打者である中崎投手の代打として登場したのが前川選手でした。これが嬉しいプロ初出場となりました。相手はDeNA・宮城滝太投手。プロ初打席に立った前川選手は、相手投手の明らかなボール球を冷静に見逃し、3ボールとなりました。ここから1球ストライクの後の5球目、外角のストレートにバットを出しましたが、当たり損ないのピッチャーゴロに…残念ながら、いきなりの初安打とはなりませんでしたが、1軍の雰囲気を体感した貴重なプロ初打席となりました。

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8月2日 辻投手がプロ初登板

辻投手のプロ初登板投球成績
1 3 9 0 2 0 0 0

 8月2日の中日戦。

 今季の新戦力獲得期限となる7月末まであと3日という7月28日に、育成3年目にして念願の支配下登録となった辻大雅投手。今季の序盤までストレートの球速は130キロ台後半と遅く、プロのレベルに到達していなかったものの、野村祐輔3軍コーチの助言を受け、フォームを見直したことで、わずか2週間で150キロに到達するほどまでに急成長を遂げました。それにより、ウエスタンリーグでは抑えを任されることもあるなど、ストレートで押していける投球が持ち味となったのです。

 その翌日には1軍初昇格を果たし、ついにこの日、1軍初登板を果たしました。6点ビハインドと敗色濃厚な展開の中で、8回表に4番手として登板した辻投手は、先頭のチェイビス選手に対して、ストレートで空振りを奪ってからのチェンジアップ連投で、3球で空振り三振を奪うと、続く山本選手に対しての初球には、自己最速を更新する151キロを計時。チェンジアップとの緩急で、3球三振に抑えました。

 プロ初登板でいきなりイマキュレートイニング(3者連続3球三振)かと期待が膨らみましたが、続く加藤選手に対する2球目で、ボールが上ずりボールに。しかし、3球目、150キロの渾身のストレートでライトフライに抑え、見事3者凡退に抑えました。プロ初登板で当然緊張したと思うのですが、自慢のストレートでそんなものは振り払ったかのような堂々としたピッチングでした。豪快なストレートにチェンジアップを交えた緩急をつけたピッチングには、将来は守護神もできるのではないかと思うほど期待が膨らむ内容でした。

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8月1日 高投手がプロ初先発・初勝利

高投手のプロ初先発初勝利試合成績
6 24 93 5 5 1 1 1

 8月1日の中日戦。

 この日、プロ初先発となる2年目左腕・高投手。スタンドではご両親も見守る中での登板で、初回の様子を見ていると、先発として体力が持つのだろうか…と思うほど緊張しまくっている様子がありました。もはや目が点になっている感じで、初回からすでに肩で息をしており、「熱中症にならなければいいけど…」と心配しながら見るほどでした。

 初回にピンチを招くも、緊張を腕を思い切り振ることで振り払おうとしたようで、何とかゼロで抑えました。たしかに、全体的にボールは高めに浮きがちでしたが、ピンチの場面ではまるでギアチェンジしたかのように、ストレートの球速は140キロ台前半から、最速151キロまで急上昇し、球威あるピッチングを見せました。その後は、ストレートとスライダーだけでなく、カットボールやフォーク、チェンジアップ、さらには時折混ぜるカーブと多彩な球種をうまく駆使しました。特にカーブ…腕が緩むので、なんとなくカーブを投げるとわかりますが、それを相手打者が忘れた頃に投げ込むため、効果的に決まっていたように思います。

 打線は5回までわずか1安打に抑え込まれていました。7月の大失速の余波が、月が変わってもまだ引きずっているかのように、また若手が好投しているときほど、打線が援護してくれない…この日もプロ初先発の高投手がいくら試合を作っても、打線が見殺しにするのだろう…と思われた6回表、2アウトながら1・2塁のチャンスの場面で、小園選手が左のサイドハンドの斎藤投手から放った打球は、レフトの頭上をぐんぐんと伸びていき、越えていく、逆転の2点タイムリー2塁打となりました。

 この回、高投手には代打が出されており、勝利投手の権利が灯るラストチャンスでしたが、すんでのところで、そのチャンスが転がり込んできました。7回さらに1点を追加し、リードを2点に広げると、中継ぎ陣が完ぺきに相手打線を封じ、6回無失点の高投手に嬉しいプロ初勝利が灯りました。ご両親の前での好投、最高の親孝行になったのではないでしょうか。

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7月31日 森浦投手がプロ初セーブ

森浦投手のプロ初セーブ試合成績
1 4 11 1 1 0 0 0

 7月31日の阪神戦。

 カープは7連敗中という、前年9月を思い出させるような大失速にある中で迎えたこの日の試合は、当時同一カード10連敗中の阪神と、敵地・甲子園球場で行われました。何とか大型連敗から抜け出したいカープは初回から3点を奪い、一時は1点差まで詰め寄られながらも、再び突き放し、いよいよ3点リードのまま9回裏を迎えました。

 ここでマウンドに上がったのはプロ5年目の左腕・森浦大輔投手でした。なんせ、守護神を務めていた栗林投手やハーン投手が、安定した投球がなかなかできていない状況の中で、守護神を定めない起用方針に切り替わった中で、新井監督はこの日の9回のマウンドを森浦投手に託しました。7連敗を止める、しかも敵地・甲子園球場、首位独走中で直接対決では10連敗中の阪神…ラスト1イニングはかなりプレッシャーのかかる場面だったと思います。その中でいきなり先頭の大山選手にセンター前に運ばれると、1アウト後、暴投もあり、スコアリングポジションにランナーを進められてしまいますが、その後の打者を何とか抑え、無失点のまま、1イニングを投げ切りました。

 3点リードということもあり、森浦投手には5年目にして嬉しいプロ初セーブが灯りました。中継ぎ一筋で投げてきた森浦投手にとって、通算212度目の登板でのプロ初セーブはちょっと意外ではあります。ただ、チェンジアップという大きな武器もあり、中継ぎのキャリアも十分で、しかもポーカーフェイス…守護神向きかもしれませんね。

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7月11日 中村健選手がプロ初盗塁

中村健選手のプロ初盗塁
内容
2回表 2盗
 7月11日の中日戦。

 この日、今季初の1軍昇格となった中村健選手。早速、この日の7番・ライトでスタメン出場を果たしました。そして、今季初打席は1アウト1・2塁というチャンスの場面。ここでチャンスを活かせば、大きなアピールになるところだったのですが、結果は残念ながらショートへのゴロ。これで1塁ランナーが2塁でフォースアウトとなり、中村健選手は1塁ランナーとなりました。

 2アウト1・3塁となって、打席には矢野選手。3ボール1ストライクからの5球目、ここで中村健選手は2塁へ盗塁成功!これが中村健選手にとって、4年目にしてプロ初盗塁となりました。相手もダブルスチールを警戒する場面とあって、最も盗塁が成功しやすいシチュエーションではありましたが、見事に盗塁を決めてくれました。この日は3打数ノーヒットと打撃では結果を残すことはできませんでしたが、ただ1つ四球を選ぶことは出来ました。先述の盗塁とともに、ライトの守備ではライトへのファウルフライをスライディングキャッチし、持ち前の守備力の高さも見せました。

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6月29日 佐藤柳投手がプロ初打席初安打

佐藤柳投手のプロ初打席初安打
内容
3回表 右安打 0
 6月29日の中日戦。

 この日、敵地・バンテリンドームナゴヤのマウンドに上がったのはドラ2ルーキーの佐藤柳投手。1軍のデビュー戦はいきなりの初先発で、6回まで無失点に抑える、ルーキーとは思えない落ち着きのある巧みなピッチングでプロ初勝利を手にしました。

 そんな中、3回表1アウトランナーなしの場面で佐藤柳投手にプロ初打席が巡ってきます。中日先発の左腕・松葉貴大投手に対して、2ボール2ストライクと追い込まれてからの5球目、真ん中寄りに入ってきたスライダーを振り抜き、打球は1・2塁間を破るライト前へのヒット!いきなりプロ初打席で初安打も放ちました。

 背番号28の先輩でもある床田投手から譲り受けたというバットで放ったプロ初安打。ルーキーの投手がプロ初登板初勝利し、しかもプロ初打席で初安打を放ったのは、2007年6月9日、当時ソフトバンクの大隣憲司投手がカープ戦で記録して以来18年ぶり10人目、カープでは球団創立3年目の1952年3月21日の松竹戦での、あの後にカープの名スカウトとして名を馳せた大田垣(備前)喜夫さん以来、実に73年ぶり2人目の快挙となりました。プロ初登板初先発初勝利、さらにはプロ初打席初安打…佐藤柳投手にとっては「初」が5つもある、まさに初物づくしの試合となりました。

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6月29日 佐藤柳投手がプロ初登板初先発初勝利

佐藤柳投手のプロ初登板初先発初勝利投球成績
6 21 85 2 2 2 0 0

 6月29日の中日戦。

 この日、敵地・バンテリンドームナゴヤのマウンドに上がったのはドラ2ルーキーの佐藤柳投手。即戦力左腕として期待されながら、プロの壁にぶつかり、ウエスタンリーグでもなかなかきっかけがつかめずに苦しんでいましたが、ようやく1軍初昇格を果たし、さらにはいきなりのプロ初登板初先発となりました。

 立ち上がりはやや緊張したようですが、初回から、ストレートに多彩な変化球を見事に操り、相手打者のバットを上手く押し込み、タイミングを外す佐藤柳投手の持ち味を発揮し、3人でピシャリと抑える上々のスタートを切りました。2回は長打力のあるボスラー選手に対し、初球から緩いカーブでストライクを取るという、ルーキーとは思えない勇気のある配球。そして最後は外角低めへズバッとストレートで見逃し三振に抑え、プロ初奪三振をマークしました。

 3回裏には、連打を浴び、ノーアウト1・2塁とピンチを迎えました。ウエスタンリーグでは、打たれだすとなかなか止められないことが課題となっていましたが、続く松葉投手のバントを、冷静なフィールディングで3塁フォースアウトにし、さらに岡林選手には詰まらせてショートゴロゲッツー。冷静かつ、完ぺきなピッチングで、得点を許しませんでした。

 その後も、6回までゼロを並べ続けました。イニングが進むにつれて、ややストレートが高めに浮くようになり、フライアウトが増えてきましたが、やはりプロ初登板という今までにないような疲労もあったのでしょう。この日のストレートは最速143キロとけして速くはないのですが、そのストレートを速く感じさせる巧みなピッチングを見せました。

 ルーキーが登板し好投すると、打線が打てない、勝利投手の権利を持って降板すると、中継ぎが同点に追いつかれる…どうもこういったケースが多いのですが、この日のカープ打線の援護はわずかに2点、しかも中継ぎ陣が1点を失い、最終回もピンチはありましたが、何とか逃げ切りに成功!前年の常広投手に続き、2年連続となるルーキーのプロ初登板初先発初勝利達成は、左腕に限れば、2006年の齊藤悠葵投手以来、19年ぶりの快挙となりました。

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6月27日 久保選手がプロ初盗塁

久保選手のプロ初盗塁
内容
8回表 2盗
 6月27日の中日戦。

この日、今季初の1軍昇格となった久保選手。大盛選手のスタメン起用が増えたことにより、それまで大盛選手が担ってきた試合終盤での外野の守備固めや代走の役割を代わりに担うために、ようやく1軍に呼ばれました。

そして、8回表。先頭のモンテロ選手がセンター前ヒットで出塁すると、新井監督は代走に久保選手を起用します。昇格した日の試合でいきなり代走としての出場を果たした久保選手は、2アウト後、菊池選手の打席で2塁へ盗塁成功。相手投手のモーションを完全に盗み、悠々のセーフとなりました。これが久保選手にとっては嬉しいプロ初盗塁となりました。俊足が魅力の久保選手にとっては、求められている力をいきなり発揮することができ、首脳陣にも「戦力」としてのイメージを少しでも植え付けることに成功したのではないでしょうか。

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6月8日 森投手がプロ初完封勝利

森投手のプロ初完封勝利投球成績
9 33 129 7 8 1 0 0

 6月8日の西武戦。

 この日の先発マウンドに上がったのは4年目の森翔平投手。この1週間前、阪神戦で先発した森投手は初回、先頭打者にいきなり四球を与え、その後、2ランを浴び、それが結果的には決勝点となってしまうという悔しい黒星を喫しました。この日も先頭打者に対していきなり2ボールとカウントを悪くしますが、フルカウントまで持ち込み、なんとかショートライナーに抑え、この日のスタートを切ることが出来ました。

 打線は初回にファビアン選手の先制アーチが飛び出すと、その直後の2回表は2アウト1・2塁とピンチを作りながらも、最後はセカンドゴロに抑え、何とかゼロでしのぎました。また4回には1アウト1塁からレフト左への大きな当たりを打たれながらも、ファビアン選手からの中継プレーで、ホームを突いてきたランナーを刺し、相手への得点を許しませんでした。

 打線はこの日、4回に2点、5回に4点、そして6回にはさらに2点と着実に、得点を積み重ねていきました。この大量援護もあって、森投手は相手打線に得点を許さず、スコアボードにゼロを並べました。6回にはピッチャー強襲の当たりを森投手がはじき、グラブが手から外れるも、自身で転がるボールを懸命に追いかけ、素手でキャッチし、そのままファーストに送球するという、懸命な守りも見せました。

 そして、相手のスコアボードにゼロを並べること8つ。10点のリードをもらったまま、9回のマウンドにも上がった森投手。ランナーを出しながらも、羽月選手の好守にも助けられ、最後の打者をスライダーで空振り三振。最後までストレートは140キロ台中盤を維持しての、プロ初完封勝利となりました。この勝利まで、約2か月間、勝ち星から見放されていた森投手。前年の2024年にはプロ初完投を達成しながら、勝利投手にはなれば、「完投負け」を経験していましたが、今回はバックの守り、味方の援護にも助けられ、失点の危機を乗り越えながら、プロ初完封勝利をつかみました。

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6月5日 佐々木選手がプロ初盗塁

佐々木選手のプロ初盗塁
内容
4回表 2盗
 6月5日のオリックス戦。

 2ー2の同点で迎えた4回表のカープの攻撃は、オリックスの2つのエラーで2アウト1・3塁のチャンスを迎えました。この時の1塁ランナーは、サードゴロエラーで出塁したルーキー・佐々木泰選手。この日は7番・センターでスタメン出場していました。続く矢野選手の3球目。スタートを切った佐々木選手は盗塁成功。ダブルスチールを警戒したのもあって、相手捕手は2塁への送球は行わず、最も成功しやすい、ほぼフリーな状況での盗塁でしたが、これが佐々木選手にとってプロ初盗塁となりました。

実はこの試合の8回表、3ー4の1点ビハインドの状況で、1アウト2塁から佐々木選手のレフトへのヒットで1・3塁とチャンスを広げるとともに、プロ初盗塁を決めた先述の4回と同じシチュエーションとなり、ここでも佐々木は2塁への盗塁を決め、この日は一気に2盗塁を記録しました。

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5月22日 佐々木選手がプロ初安打

佐々木選手のプロ初安打
内容
2回裏 右2塁打 0
 5月22日のヤクルト戦。

 前々日の20日に、プロ入り初の1軍昇格を果たし、いきなり「7番・サード」でスタメン出場したドラ1ルーキーの佐々木選手が、この日も同じく「7番・サード」で2試合連続となるスタメン出場を果たしました。

 そして、第1打席は2回裏に回ってきました。2アウトランナーなしの場面、マウンド上にはヤクルト先発のベテラン右腕・小川泰弘投手。その初球でした。カーブに上手くタイミングを合わせ、逆らわないように、それでいて力強く、スナップを効かせながら放った打球は鋭く1塁線を破り、積極果敢に次の塁を狙い、プロ4打席目にして、見事、プロ初安打となる2塁打となりました。

 逆方向ながら、その打球の速さには目を見張るものがありました。普通なら引っかけてファーストゴロになりそうなところを鋭くはじき返すのですから。そして、この日は6回にもセンターへきっちりはじき返すヒットも放ち、プロ初のマルチヒットを記録。チャンスの場面で三振したり、バントを失敗したりといろいろありましたが、長打力が期待されるルーキーにふさわしい、プロ初安打が2塁打というインパクトある打撃を見せてくれました。

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5月20日 岡本投手がプロ初ホールド

岡本投手のプロ初ホールド投球成績
0.1 1 3 0 0 0 0 0

 5月20日のヤクルト戦。

 この日、先発のマウンドに上がった森翔平投手は、どこかピリッとしないままでしたが、4回まで2失点に抑えていました。しかし、2ー2の同点で迎えた5回に2アウトまでは簡単に奪いましたが、相手のクリーンアップに対して、3連続四死球であっという間に満塁のビンチ。この時点で球数は110球を超えるほど球数がかさんでいました。

 独り相撲でピンチを迎えた森投手はここで降板し、代わりにマウンドに上がったのがルーキー・岡本駿投手。ヤクルトの主砲であるオスナ選手に対して、ボールは高めに浮きながらも全球ストレート勝負で、3球目をセカンドゴロに打ち取り、力でねじ伏せました。同点の場面での登板で、1つのアウトを奪い、リードを許さなかった岡本投手。1アウトのみのマウンドでしたが、相手に逆転を許さなかったことで、岡本投手に嬉しいプロ初ホールドが灯りました。試合も勝利し、岡本投手の投球はその勝利に大きく貢献するものとなりました。

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5月20日 佐々木選手がプロ初出場&初スタメン&初打席

佐々木選手のプロ初スタメン試合成績
3 0 0 1 0
佐々木選手のプロ初打席
内容
2回裏 右飛 0
 5月20日のヤクルト戦。

 この日、7番・サードでドラ1ルーキー・佐々木泰選手がプロ入り後初のスタメン出場を飾りました。故障の影響で出遅れましたが、ウエスタンリーグで復帰後は8試合に出場し、23打数13安打で、打率は驚異の.565、出塁率と長打率の和であるOPSはなんと1.383で、さらに三振ゼロ!ものすごい成績を引っさげて開幕から約2ヶ月後のこの日、1軍昇格を果たした矢先でした。

 いきなりのスタメン起用でしたが、初回からサードゴロを軽快にさばき、また4回には1アウト1・2塁の場面で、サードライン際のゴロを捕球後、冷静に3塁ベースを踏み、1塁に送球。見事にゲッツーを成立させました。落ち着いた守りを随所に見せました。

 注目の打撃では3打数ノーヒットと、ウエスタンリーグのように快音連発というわけではなく、3打席目には2軍では1度も喫することがなかった三振も。やはり1軍の舞台となると、2軍のようにはいかなかったところは多々あったことでしょう。しかし、2回裏に巡ってきたプロ初打席では、ライト頭上を越えていきそうだ打球を相手に好捕…やや逆風のためにライトの守備範囲になってしまいましたが、いきなり素晴らしい当たりを放ちました。8回の3打席目は三振に終わったものの、レフトポール左へ切れていく特大のファウルもあり、見応え十分の打撃で、今後への期待が膨らむ、内容のあるものを見せてくれました。

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5月13日 岡本投手がプロ初勝利

岡本投手のプロ初勝利投球成績
1 4 10 1 1 0 0 0

 5月13日、巨人戦。

 3点のリードも終盤に追いつかれ、4−4のまま延長戦に突入したこの日の試合。必死の守備、継投もあって、延長10回、11回を何とか乗り切り、同点のまま、延長12回に突入しました。泣いても笑っても最後のイニングでマウンドに上がったのは、ドラ3ルーキー・岡本投手。11試合目の登板ですが、延長12回のマウンドに上がるのはなんと3度目…もはや「延長12回の男」といった感じです。しかし、過去2回の延長12回のマウンドは、いずれもチームの価値が消えた「裏」のイニングで、1度はサヨナラ負けを喫し、プロ初黒星が灯った苦い経験もありました。3度目にして初めての「表」のマウンドは、相手のクリーンアップから始まる打線。しかし、4番には投手が入っている状況であり、それは岡本投手にとってはプラス要素だったかもしれません。

 2アウトを奪い、そこからヒットを打たれ、打席にはこの日、ハーン投手が同点の2ランを浴びたキャベッジ選手が打席に立ちました。何ともイヤなめ巡り合わせの中で投じた2球目は内角高めのストレート…それを振り抜かれた打球は、一瞬、ヒヤッとするような打球角度でした。しかし、打球はライトフェンスのちょっと手前…ライトフライとなり、この回をゼロでしのぎました。

 その直後の12回裏、先頭の末包選手がバットを折りながらもレフト前にヒットを放ち、坂倉選手がバントで送り、そして小園選手が外角球をこつんと当てて、ショートの深い位置への内野安打。1アウト1・3塁のチャンスを作ると、この日、故障から復帰し軍昇格となったモンテロ選手が低めの球に食らいつき、センター前に落とすサヨナラタイムリー!

 これにより、岡本投手にプロ初勝利が灯りました。ルーキーながら、開幕1軍をつかみ取り、中継ぎで11試合目となった登板。プロ初黒星も延長12回でのマウンドでしたが、プロ初勝利も延長12回のマウンド…本当の本当の最後の切り札的な起用が続いている中で、嬉しいプロ初勝利でした!

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5月2日 斉藤投手がプロ初登板

斉藤投手のプロ初登板投球成績
1 4 15 1 2 0 0 0

 5月2日、中日戦。

 2点ビハインドの9回表のマウンドに上がったのは、3年目の斉藤優汰投手でした。キャンプでは1軍に帯同することもありましたが、過去2年間はファームで経験を積み、そしてこの日、ついに待望の1軍デビューとなりました。

 そんな斉藤投手は、先頭打者・上林選手への初球、いきなり150キロを計時しましたが、それをライト前にはじき返されてしまいます。続く打者の3球目に盗塁を決められ、足で揺さぶられます。その後、フォークで三振を奪いながら、坂倉選手が捕球できず、しかもボールの行方を見失い、振り逃げという形で、ノーアウト1・2塁とピンチが広がりました。プロ初奪三振が振り逃げ…これは珍しいケースですね。

 続くカリステ選手に対して、2ボールとカウントを悪くしましたが、低めのストレートを引っかけさせ、ショートゴロゲッツーに抑え、初のアウトを奪うと、最後は駿太選手に対して、ストレート一本勝負で、渾身の150キロを投げ込み、空振り三振!非常に力強いボールで相手打者を見事にねじ伏せました。

 この日の最速は150キロ。ストレート主体のピッチングで、ピンチを招きましたが、それでも無失点に抑えるという素晴らしいデビューとなりました。その後、2軍降格となりましたが、ファームでは中継ぎで安定したピッチングを見せており、しかも上々の1軍デビュー…将来的には守護神も出来るのでは?と期待が膨らむピッチングでした。

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4月10日 塹江投手がプロ初セーブ

塹江投手のプロ初セーブ試合成績
1 4 11 1 2 0 0 0

 4月10日、中日戦。

 バンテリンドームナゴヤでの試合はロースコアの展開になりがちで、この日も中日に1点を先制されたものの、カープが終盤に泥臭く同点に追いつき、試合はそのまま延長戦に突入しました。延長10回は栗林投手がマウンドに上がり、1アウト満塁の大ピンチをしのぎ、その直後の11回表、野間選手がライトフェンス直撃のタイムリー2塁打で、ついに勝ち越し点を奪いました。

 すでに栗林投手や島内投手は登板しており、ハーン投手は3連投を避けるためにベンチ外。そこで、新井監督が11回裏のマウンドを託したのは塹江投手でした。

 このような試合展開の場合、先頭打者の出塁を許してしまうと、どうしてもスタジアムの空気感や試合の流れが変わってしまいがちになりますが、塹江投手はストレートで押すピッチングで先頭打者をピッチャーゴロに抑えると、続く打者をストレートで空振り三振!2アウトからヒットを打たれるも、最後の打者を渾身の153キロのストレートで空振り三振にねじ伏せました。

 見事な火消しで、塹江投手はプロ11年目にして初となるセーブを達成しました。これまで中継ぎでも、守護神の役割を担ったことがなかったため、セーブシチュエーションでの登板がなかったという塹江投手。この日のような、ビジターゲームでの延長戦で、すでに守護神も起用した中で、やっと勝ち越した…こういったかなり限定的なシチュエーションでの登板でなければセーブはつきません。その中で千載一遇のセーブチャンスを見事モノにするとともに、チームを勝利に導く見事なピッチングを見せてくれました。

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4月5日 田村選手がプロ初本塁打

田村選手のプロ初本塁打
内容
11回裏 右中間本塁打 1
 4月5日、DeNA戦。

 この日は先制を許しながらも、カープ打線がDeNAのエース・東投手から、相手のミスを得点に結びつけながら、4点のリードを奪いました。しかし、9回に守護神・栗林投手が先頭打者への四球から、一気に崩れ、あれよあれよという間に逆転を許しました。その直後、カープ打線が粘りを見せ、なんとか1点をもぎ取り、同点となり、延長戦に持ち込みました。

 7ー7の同点のまま迎えた延長11回裏。この日までにプロ通算232セーブを挙げている実績十分の山崎康晃投手がマウンドに上がり、打席には、それまでの2イニングを5奪三振、パーフェクトに抑えた森浦投手の代打として田村選手が立ちました。その初球、やや高めにきたストレートでした。

 積極的に振りにいきました。甘く入ってきた球を逃しませんでした。打球はやや低めの放物線を描き、ぐんぐんと伸びていき、右中間スタンドの最も深いところに飛び込む劇的なサヨナラアーチ!1球、まさに一振りで試合を決めてくれました。そしてこの劇的なホームランが、田村選手にとって、プロ4年目にして飛び出した待望のプロ初アーチとなりました。プロ初本塁打がサヨナラホームランとなったのは、プロ野球史上43人目であり、カープではなんと1990年、佐々岡真司前監督が現役時代、ルーキーイヤーの8月14日中日戦で、当時の広島市民球場のライトスタンドに放った以来の快挙となりました。

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3月28日 岡本投手がプロ初登板

岡本投手のプロ初登板投球成績
1 3 11 0 0 1 0 0

 3月28日の阪神戦。

 2025年の開幕戦は4年ぶりに地元・マツダスタジアムでの開催となりましたが、開幕投手を務めた森下投手が初回にいきなり2ランを浴び、劣勢の展開が続きました。反発力のない打線はスコアボードにゼロを並べ、4点のビハインドという展開で9回表を迎えました。ここでマウンドに上がったのはドラ3ルーキーの岡本投手。この年のルーキー勢で唯一の開幕1軍キップをつかみ、そして、開幕戦でいの一番にデビューを飾りました。

 岡本投手は先頭の木浪選手に対して、ショート頭上を越えそうな打球を打たれますが、名手・矢野選手がジャンピングキャッチでアウトをもぎ取ると、続く村上投手を見逃し三振に抑えました。2アウトからヒットでランナーを許しますが、最後の打者をストレートでレフトフライに抑え、1回を無失点で抑える上々のデビューとなりました。

 甲南大初のプロ野球選手誕生となりましたが、即戦力というよりは、まずはしっかり身体づくりをして、来年以降に本格的に1軍で戦力となってくれれば…というスカウトの見立てでしたが、大学時代は封印していたツーシームの復活で一気に頭角を現し、ルーキー勢でデビュー1番乗り。体力面は気になりますが、1軍での成長が期待されます。

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