今季のプロ初○○!!<2025年シーズン版>

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6月8日 森投手がプロ初完封勝利

森投手のプロ初完封勝利投球成績
91 33 129 7 8 1 0 0

 6月8日の西武戦。

 この日の先発マウンドに上がったのは4年目の森翔平投手。この1週間前、阪神戦で先発した森投手は初回、先頭打者にいきなり四球を与え、その後、2ランを浴び、それが結果的には決勝点となってしまうという悔しい黒星を喫しました。この日も先頭打者に対していきなり2ボールとカウントを悪くしますが、フルカウントまで持ち込み、なんとかショートライナーに抑え、この日のスタートを切ることが出来ました。

 打線は初回にファビアン選手の先制アーチが飛び出すと、その直後の2回表は2アウト1・2塁とピンチを作りながらも、最後はセカンドゴロに抑え、何とかゼロでしのぎました。また4回には1アウト1塁からレフト左への大きな当たりを打たれながらも、ファビアン選手からの中継プレーで、ホームを突いてきたランナーを刺し、相手への得点を許しませんでした。

 打線はこの日、4回に2点、5回に4点、そして6回にはさらに2点と着実に、得点を積み重ねていきました。この大量援護もあって、森投手は相手打線に得点を許さず、スコアボードにゼロを並べました。6回にはピッチャー強襲の当たりを森投手がはじき、グラブが手から外れるも、自身で転がるボールを懸命に追いかけ、素手でキャッチし、そのままファーストに送球するという、懸命な守りも見せました。

 そして、相手のスコアボードにゼロを並べること8つ。10点のリードをもらったまま、9回のマウンドにも上がった森投手。ランナーを出しながらも、羽月選手の好守にも助けられ、最後の打者をスライダーで空振り三振。最後までストレートは140キロ台中盤を維持しての、プロ初完封勝利となりました。この勝利まで、約2か月間、勝ち星から見放されていた森投手。前年の2024年にはプロ初完投を達成しながら、勝利投手にはなれば、「完投負け」を経験していましたが、今回はバックの守り、味方の援護にも助けられ、失点の危機を乗り越えながら、プロ初完封勝利をつかみました。

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6月5日 佐々木選手がプロ初盗塁

田村選手のプロ初盗塁
内容
4回表 2盗
 6月5日のオリックス戦。

 2ー2の同点で迎えた4回表のカープの攻撃は、オリックスの2つのエラーで2アウト1・3塁のチャンスを迎えました。この時の1塁ランナーは、サードゴロエラーで出塁したルーキー・佐々木泰選手。この日は7番・センターでスタメン出場していました。続く矢野選手の3球目。スタートを切った佐々木選手は盗塁成功。ダブルスチールを警戒したのもあって、相手捕手は2塁への送球は行わず、最も成功しやすい、ほぼフリーな状況での盗塁でしたが、これが佐々木選手にとってプロ初盗塁となりました。

実はこの試合の8回表、3ー4の1点ビハインドの状況で、1アウト2塁から佐々木選手のレフトへのヒットで1・3塁とチャンスを広げるとともに、プロ初盗塁を決めた先述の4回と同じシチュエーションとなり、ここでも佐々木は2塁への盗塁を決め、この日は一気に2盗塁を記録しました。

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5月22日 佐々木選手がプロ初安打

佐々木選手のプロ初安打
内容
2回裏 右2塁打 0
 5月22日のヤクルト戦。

 前々日の20日に、プロ入り初の1軍昇格を果たし、いきなり「7番・サード」でスタメン出場したドラ1ルーキーの佐々木選手が、この日も同じく「7番・サード」で2試合連続となるスタメン出場を果たしました。

 そして、第1打席は2回裏に回ってきました。2アウトランナーなしの場面、マウンド上にはヤクルト先発のベテラン右腕・小川泰弘投手。その初球でした。カーブに上手くタイミングを合わせ、逆らわないように、それでいて力強く、スナップを効かせながら放った打球は鋭く1塁線を破り、積極果敢に次の塁を狙い、プロ4打席目にして、見事、プロ初安打となる2塁打となりました。

 逆方向ながら、その打球の速さには目を見張るものがありました。普通なら引っかけてファーストゴロになりそうなところを鋭くはじき返すのですから。そして、この日は6回にもセンターへきっちりはじき返すヒットも放ち、プロ初のマルチヒットを記録。チャンスの場面で三振したり、バントを失敗したりといろいろありましたが、長打力が期待されるルーキーにふさわしい、プロ初安打が2塁打というインパクトある打撃を見せてくれました。

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5月20日 岡本投手がプロ初ホールド

岡本投手のプロ初ホールド投球成績
0.1 1 3 0 0 0 0 0

 5月20日のヤクルト戦。

 この日、先発のマウンドに上がった森翔平投手は、どこかピリッとしないままでしたが、4回まで2失点に抑えていました。しかし、2ー2の同点で迎えた5回に2アウトまでは簡単に奪いましたが、相手のクリーンアップに対して、3連続四死球であっという間に満塁のビンチ。この時点で球数は110球を超えるほど球数がかさんでいました。

 独り相撲でピンチを迎えた森投手はここで降板し、代わりにマウンドに上がったのがルーキー・岡本駿投手。ヤクルトの主砲であるオスナ選手に対して、ボールは高めに浮きながらも全球ストレート勝負で、3球目をセカンドゴロに打ち取り、力でねじ伏せました。同点の場面での登板で、1つのアウトを奪い、リードを許さなかった岡本投手。1アウトのみのマウンドでしたが、相手に逆転を許さなかったことで、岡本投手に嬉しいプロ初ホールドが灯りました。試合も勝利し、岡本投手の投球はその勝利に大きく貢献するものとなりました。

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5月20日 佐々木選手がプロ初出場&初スタメン&初打席

佐々木選手のプロ初スタメン試合成績
3 0 0 1 0
佐々木選手のプロ初打席
内容
2回裏 右飛 0
 5月20日のヤクルト戦。

 この日、7番・サードでドラ1ルーキー・佐々木泰選手がプロ入り後初のスタメン出場を飾りました。故障の影響で出遅れましたが、ウエスタンリーグで復帰後は8試合に出場し、23打数13安打で、打率は驚異の.565、出塁率と長打率の和であるOPSはなんと1.383で、さらに三振ゼロ!ものすごい成績を引っさげて開幕から約2ヶ月後のこの日、1軍昇格を果たした矢先でした。

 いきなりのスタメン起用でしたが、初回からサードゴロを軽快にさばき、また4回には1アウト1・2塁の場面で、サードライン際のゴロを捕球後、冷静に3塁ベースを踏み、1塁に送球。見事にゲッツーを成立させました。落ち着いた守りを随所に見せました。

 注目の打撃では3打数ノーヒットと、ウエスタンリーグのように快音連発というわけではなく、3打席目には2軍では1度も喫することがなかった三振も。やはり1軍の舞台となると、2軍のようにはいかなかったところは多々あったことでしょう。しかし、2回裏に巡ってきたプロ初打席では、ライト頭上を越えていきそうだ打球を相手に好捕…やや逆風のためにライトの守備範囲になってしまいましたが、いきなり素晴らしい当たりを放ちました。8回の3打席目は三振に終わったものの、レフトポール左へ切れていく特大のファウルもあり、見応え十分の打撃で、今後への期待が膨らむ、内容のあるものを見せてくれました。

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5月13日 岡本投手がプロ初勝利

岡本投手のプロ初勝利投球成績
1 4 10 1 1 0 0 0

 5月13日、巨人戦。

 3点のリードも終盤に追いつかれ、4−4のまま延長戦に突入したこの日の試合。必死の守備、継投もあって、延長10回、11回を何とか乗り切り、同点のまま、延長12回に突入しました。泣いても笑っても最後のイニングでマウンドに上がったのは、ドラ3ルーキー・岡本投手。11試合目の登板ですが、延長12回のマウンドに上がるのはなんと3度目…もはや「延長12回の男」といった感じです。しかし、過去2回の延長12回のマウンドは、いずれもチームの価値が消えた「裏」のイニングで、1度はサヨナラ負けを喫し、プロ初黒星が灯った苦い経験もありました。3度目にして初めての「表」のマウンドは、相手のクリーンアップから始まる打線。しかし、4番には投手が入っている状況であり、それは岡本投手にとってはプラス要素だったかもしれません。

 2アウトを奪い、そこからヒットを打たれ、打席にはこの日、ハーン投手が同点の2ランを浴びたキャベッジ選手が打席に立ちました。何ともイヤなめ巡り合わせの中で投じた2球目は内角高めのストレート…それを振り抜かれた打球は、一瞬、ヒヤッとするような打球角度でした。しかし、打球はライトフェンスのちょっと手前…ライトフライとなり、この回をゼロでしのぎました。

 その直後の12回裏、先頭の末包選手がバットを折りながらもレフト前にヒットを放ち、坂倉選手がバントで送り、そして小園選手が外角球をこつんと当てて、ショートの深い位置への内野安打。1アウト1・3塁のチャンスを作ると、この日、故障から復帰し軍昇格となったモンテロ選手が低めの球に食らいつき、センター前に落とすサヨナラタイムリー!

 これにより、岡本投手にプロ初勝利が灯りました。ルーキーながら、開幕1軍をつかみ取り、中継ぎで11試合目となった登板。プロ初黒星も延長12回でのマウンドでしたが、プロ初勝利も延長12回のマウンド…本当の本当の最後の切り札的な起用が続いている中で、嬉しいプロ初勝利でした!

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5月2日 斉藤投手がプロ初登板

斉藤投手のプロ初登板投球成績
1 4 15 1 2 0 0 0

 5月2日、中日戦。

 2点ビハインドの9回表のマウンドに上がったのは、3年目の斉藤優汰投手でした。キャンプでは1軍に帯同することもありましたが、過去2年間はファームで経験を積み、そしてこの日、ついに待望の1軍デビューとなりました。

 そんな斉藤投手は、先頭打者・上林選手への初球、いきなり150キロを計時しましたが、それをライト前にはじき返されてしまいます。続く打者の3球目に盗塁を決められ、足で揺さぶられます。その後、フォークで三振を奪いながら、坂倉選手が捕球できず、しかもボールの行方を見失い、振り逃げという形で、ノーアウト1・2塁とピンチが広がりました。プロ初奪三振が振り逃げ…これは珍しいケースですね。

 続くカリステ選手に対して、2ボールとカウントを悪くしましたが、低めのストレートを引っかけさせ、ショートゴロゲッツーに抑え、初のアウトを奪うと、最後は駿太選手に対して、ストレート一本勝負で、渾身の150キロを投げ込み、空振り三振!非常に力強いボールで相手打者を見事にねじ伏せました。

 この日の最速は150キロ。ストレート主体のピッチングで、ピンチを招きましたが、それでも無失点に抑えるという素晴らしいデビューとなりました。その後、2軍降格となりましたが、ファームでは中継ぎで安定したピッチングを見せており、しかも上々の1軍デビュー…将来的には守護神も出来るのでは?と期待が膨らむピッチングでした。

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4月10日 塹江投手がプロ初セーブ

塹江投手のプロ初セーブ試合成績
1 4 11 1 2 0 0 0

 4月10日、中日戦。

 バンテリンドームナゴヤでの試合はロースコアの展開になりがちで、この日も中日に1点を先制されたものの、カープが終盤に泥臭く同点に追いつき、試合はそのまま延長戦に突入しました。延長10回は栗林投手がマウンドに上がり、1アウト満塁の大ピンチをしのぎ、その直後の11回表、野間選手がライトフェンス直撃のタイムリー2塁打で、ついに勝ち越し点を奪いました。

 すでに栗林投手や島内投手は登板しており、ハーン投手は3連投を避けるためにベンチ外。そこで、新井監督が11回裏のマウンドを託したのは塹江投手でした。

 このような試合展開の場合、先頭打者の出塁を許してしまうと、どうしてもスタジアムの空気感や試合の流れが変わってしまいがちになりますが、塹江投手はストレートで押すピッチングで先頭打者をピッチャーゴロに抑えると、続く打者をストレートで空振り三振!2アウトからヒットを打たれるも、最後の打者を渾身の153キロのストレートで空振り三振にねじ伏せました。

 見事な火消しで、塹江投手はプロ11年目にして初となるセーブを達成しました。これまで中継ぎでも、守護神の役割を担ったことがなかったため、セーブシチュエーションでの登板がなかったという塹江投手。この日のような、ビジターゲームでの延長戦で、すでに守護神も起用した中で、やっと勝ち越した…こういったかなり限定的なシチュエーションでの登板でなければセーブはつきません。その中で千載一遇のセーブチャンスを見事モノにするとともに、チームを勝利に導く見事なピッチングを見せてくれました。

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4月5日 田村選手がプロ初本塁打

田村選手のプロ初本塁打
内容
11回裏 右中間本塁打 1
 4月5日、DeNA戦。

 この日は先制を許しながらも、カープ打線がDeNAのエース・東投手から、相手のミスを得点に結びつけながら、4点のリードを奪いました。しかし、9回に守護神・栗林投手が先頭打者への四球から、一気に崩れ、あれよあれよという間に逆転を許しました。その直後、カープ打線が粘りを見せ、なんとか1点をもぎ取り、同点となり、延長戦に持ち込みました。

 7ー7の同点のまま迎えた延長11回裏。この日までにプロ通算232セーブを挙げている実績十分の山崎康晃投手がマウンドに上がり、打席には、それまでの2イニングを5奪三振、パーフェクトに抑えた森浦投手の代打として田村選手が立ちました。その初球、やや高めにきたストレートでした。

 積極的に振りにいきました。甘く入ってきた球を逃しませんでした。打球はやや低めの放物線を描き、ぐんぐんと伸びていき、右中間スタンドの最も深いところに飛び込む劇的なサヨナラアーチ!1球、まさに一振りで試合を決めてくれました。そしてこの劇的なホームランが、田村選手にとって、プロ4年目にして飛び出した待望のプロ初アーチとなりました。プロ初本塁打がサヨナラホームランとなったのは、プロ野球史上43人目であり、カープではなんと1990年、佐々岡真司前監督が現役時代、ルーキーイヤーの8月14日中日戦で、当時の広島市民球場のライトスタンドに放った以来の快挙となりました。

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3月28日 岡本投手がプロ初登板

岡本投手のプロ初登板投球成績
1 3 11 0 0 1 0 0

 3月28日の阪神戦。

 2025年の開幕戦は4年ぶりに地元・マツダスタジアムでの開催となりましたが、開幕投手を務めた森下投手が初回にいきなり2ランを浴び、劣勢の展開が続きました。反発力のない打線はスコアボードにゼロを並べ、4点のビハインドという展開で9回表を迎えました。ここでマウンドに上がったのはドラ3ルーキーの岡本投手。この年のルーキー勢で唯一の開幕1軍キップをつかみ、そして、開幕戦でいの一番にデビューを飾りました。

 岡本投手は先頭の木浪選手に対して、ショート頭上を越えそうな打球を打たれますが、名手・矢野選手がジャンピングキャッチでアウトをもぎ取ると、続く村上投手を見逃し三振に抑えました。2アウトからヒットでランナーを許しますが、最後の打者をストレートでレフトフライに抑え、1回を無失点で抑える上々のデビューとなりました。

 甲南大初のプロ野球選手誕生となりましたが、即戦力というよりは、まずはしっかり身体づくりをして、来年以降に本格的に1軍で戦力となってくれれば…というスカウトの見立てでしたが、大学時代は封印していたツーシームの復活で一気に頭角を現し、ルーキー勢でデビュー1番乗り。体力面は気になりますが、1軍での成長が期待されます。

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