カープエキサイティングプレイバック<2007年シーズン版>

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8月15日 広   島2−1巨   人(18時00分・広島)

TEAM 10 11 12
巨人      
広島 1x      
永川 42試合3勝5敗21S
豊田 34試合1勝4敗4S
 
二岡17号(1)

 2007年のシーズンで最も痛快な気分になった試合はなかったのではないでしょうか。広島市民球場で、たった2人しか悟ることが出来なかったこの瞬間。誰もがキツネにつままれたワンシーンを演出したのはカープの曲者・山崎選手でした。

 この日、8番・セカンドでスタメン出場を果たした山崎選手。5回には同点となる犠牲フライを放ちました。そして7回表、その場面は訪れます。

 マウンド上は長谷川投手。そして1死2・3塁という絶体絶命のピンチ。バッターボックスには脇谷選手。しかし、そのときボールは清水選手の打席で、バント処理で1塁のベースカバーに入った山崎選手のグラブの中でした。その空気を察していたのは、マウンド上の長谷川投手のみだったといいます。そして、2塁走者の阿部選手がベースを離れ、リードを取った瞬間、まるで忍者のようにススッと安部選手の方にタッチ。山崎選手は「してやったり」といった表情。まさに痛快な一瞬でした。

 この隠し球でこの回を無失点に切り抜け、チームは9回、栗原選手のサヨナラ打でますます痛快気分に!お盆休みに決めた最高の3連勝。まさに「試合中はボールから目を離さないように」、野球の基本。最高の気分の一戦でした。

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7月11日 広   島10−12ヤクルト(18時00分・神宮)

TEAM 10 11 12
広島 10 17
ヤクルト 2x 12 16
木田 30試合1勝3敗2S
青木勇 11試合1敗
 
アレックス2号(2)、前田智8号(1)9号(2)、新井21号(1)
青木14号(1)、田中浩1号(1)2号(1)
ガイエル17号(2)18号(1)、ラミレス12号(2)13号(2)

 守護神・永川投手が2軍で調整中という苦境に立たされていた広島。この試合はまさにその苦境が結果という形になった典型的な試合だったといえるでしょう。2007年シーズンで悔しい思いをした試合の一つに挙げられるのではないでしょうか。

 10対7という優勢の展開で迎えた9回裏。永川投手不在のため、マウンドには上野投手。プロ初セーブがかかっていたことを意識していたのでしょうか・・・1死後にこの日2本塁打の田中浩選手に四球を出したことがすべてでした。絵に描いたような本塁打劇で同点とされ、最後は延長11回にラミレス選手にバックスリーンに放り込まれてしまいました・・・。

 1試合で11本の本塁打が飛び交ったこの試合は、初回にいきなり5本のアーチが飛び交いました。これはセリーグのタイ記録だそうです。とにかくノーガードの打ち合いとなった試合でしたが、永川投手が本調子でないことが大きく影を落とした試合でした。守護神として2007年は14度の救援失敗をした永川投手ですが、戦列を離れていたこの時期も、守護神の仕事が出来なかったとう点では、救援失敗の部類の一つに入るかもしれません。永川投手には2008年シーズン、守護神として復活することがAクラス入りの絶対条件と成るのは間違いないでしょう。

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6月20日 広   島1−7日本ハム(18時00分・広島)

TEAM 10 11 12
日本ハム       13
広島      
江尻 16試合4勝1S
青木高 13試合1勝8敗
 
広瀬2号、稲葉8号、高橋5号

 勝率5割で突入した交流戦。ここで最低でも5割ラインを守って後半戦へ・・・そう意気込んでいたのに、最初からつまづいてしまい、この日、交流戦の最下位が決定してしまいました。終わってみると何と5勝18敗1分という、過去3年間の交流戦でも全球団で最低の数字を残してしまいました。特に日本ハムと千葉ロッテに対しては、いずれも4戦全敗という数字。日本ハムは昨年、見事勝ち越しを決めたのに、今年はまったく歯が立たないといった印象でした。

 この試合、とにかく5回まではチャンスの連続。特に3回は1死満塁の絶好機がありながら、併殺であえなく無得点・・・。これほどのチャンスがありながら、得点は広瀬選手の本塁打による1点のみ。1点差でまだ勝ちの望みのあった9回に梅津投手の大乱調で2アーチ5失点・・・。ことごとくチャンスを活かせない拙攻の連続で、勝てるはずの試合をものに出来ない・・・交流戦最下位確定の試合は、今季の広島を象徴するかのような一戦でした。

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5月22日 広   島7−7オリックス(18時00分・京セラドーム大阪)

TEAM 10 11 12
広島 10
オリックス 15
 
 
 
 

 勝率5割で突入した交流戦。今振り返ってみれば、5勝18敗1分けという記録的大敗を喫した交流戦で、この結果を生んだ最大のきっかけとなったのがこの試合ではなかったでしょうか。この試合をすんなりモノにしていれば、カープの流れは変わっていたかもしれません。

 7対3。このあとに続く梅津投手、永川投手を考えれば、逃げ切れると確信していました。しかし、梅津投手は乱調、さらに永川投手もそれを受けてか、とにかくストライクが入らない大乱調。あわやサヨナラ負けという場面まであり、ヒヤヒヤシーンの連続でした・・・。勝てたはずの試合を引き分けにされてしまった・・・。この試合以降、セットアッパー、抑えが不安定感を極め、このような試合が続くことになってしまいました。良い流れでここまで戦ってきていたのに、一気にチームの流れが変わってしまった、今季最も悔やまれる試合の一つとなってしまいました。

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5月16日 広   島6−1阪   神(18時00分・米子)

TEAM 10 11 12
阪神      
広島 ×      
青木高 8試合1勝6敗
福原 7試合1勝2敗
 
林5号(1)

 ここまで7試合に投げて6敗・・・セリーグ最多の負けを記録していた青木高投手。好投すれば打線が打てず、リードしてマウンドを降りても後続が打たれる。打線が援護すれば、自分自身が守れない。そんなちぐはぐな状況が続いていた青木高投手ですが、この日、ようやくプロ初勝利を飾りました。先発8試合目での出来事でした。

 けして絶好調な投球ではありませんでした。6回途中でマウンドを降りましたが、制球も定まらず、球も走らずといった内容。92級を要したことからも、この試合での投球に苦戦していたことをうかがわせます。しかし、何とか無失点に切り抜けた粘り強さ。これが勝利を生んだのでしょう。この後、青木高投手は2勝目までに約2ヶ月かかってしまいます。しかし今季は5勝を挙げました。来季は左腕エースとして、二ケタ勝利を期待したいところです。

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5月5日 広   島2−0阪   神(14時00分・甲子園)

TEAM 10 11 12
広島      
阪神      
佐々岡 5試合2勝2敗
ボーグルソン 5試合2勝1敗
永川 15試合1勝2敗9S
 

 ゴールデンウィークに4連勝、1敗、そしてまた4連勝。一気に借金も1まで減らしました。まさにコイの季節に広島が見事な快進撃を見せてくれました。今季のチームとして最高のハイライトではなかったでしょうか。

 2007年、18年間のプロ生活に幕を下ろすこととなった佐々岡投手。その最後の白星の瞬間でもあったのがこの試合でした。7回まで阪神打線を5安打に抑える素晴らしい投球。持ち味の低目への制球とカーブのキレ、申し分ない抜群の投球で、阪神打線を手玉に取りました。このときはまさか今季限りとは、そしてこれが最後の白星になろうとは・・・といった投球でしたが、この日を境に佐々岡投手の投球は影を潜めてしまいました。佐々岡投手のプロ138勝目となった試合でした。

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4月28日 広   島8−4阪   神(13時30分・広島)

TEAM 10 11 12
阪神      
広島 ×       10
フェルナンデス 3試合1勝1敗
杉山 3試合2敗
 
新井7号、天谷1号
シーツ2号

 私自身が思う、今季のカープの最初の大きなポイントとなる試合。それがこの4月28日の阪神戦です。

 この試合のキーパーソンは何といっても天谷選手。4対3で迎えた5回裏、1誌から梵選手を1塁において、天谷選手の放ったあたりはライトスタンドへ飛び込む逆転2ラン。これが尼や選手、待望のプロ初本塁打となりました。これが起爆剤となり、その後も3点を加えた広島が一気に勝負を決定付けた瞬間でもありました。
 そして投げる方ではフェルナンデス投手。3試合目にしてようやくナックルが効力を発揮し、4回からの4イニング、阪神打線を封じ込んだのも勝因の一つでした。

 若手の本塁打で一気に勢いをつけた広島が、今季初の連勝へと導いてくれたということになるのですが、これから始まる4連勝、そしてゴールデンウィークの快進撃の幕開けとなるのです。

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3月30日 広   島2−0阪   神(18時00分・京セラドーム大阪)

TEAM 10 11 12
広島       13
阪神      
黒田 1試合1勝
下柳 1試合1敗
永川 1試合1S
 

 マーティー率いる広島カープ、2年目の船出。今季こそAクラスをかけて・・・そんな期待膨らむ開幕戦は、昨年最も苦手としていた阪神が相手。それだけに、まずは先手必勝で「今年の広島は昨年とは違うんだ」というところを見せ付けてほしかった。そしてそれを実現させてくれた見事な一戦でした。
 オフに右ひじを手術し、オープン戦でも調子が今ひとつ上がらなかった黒田投手。でも、ひとたび開幕となると、エンジン全開!!MAX152キロの速球も走り、7回被安打4、1失点という素晴らしい投球を披露。それに打線も先発全員安打で見事に応えました。8回には代打攻勢も決まる見事な攻撃。ルーキーの上野投手がプロ初登板で四球を出し、1アウトを取れなかったのは残念ですが、最後は8回途中から登板した永川投手が見事な火消し。終盤にヒヤリはありましたが、磐石の勝ち方。楽しみの膨らむ開幕戦勝利でした。

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