カープエキサイティングプレイバック<2005年シーズン版>

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10月12日 広   島2−4横   浜(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
横浜       10
広島      
三浦 28試合12勝9敗
黒田 29試合15勝12敗
 
緒方21号(1)、倉4号(1)

 広島市民球場で行われた2005年公式戦最終試合。最下位が決まった消化試合なのに、観客は今季最多の29777人。それも、背番号「7」の最後の勇姿を見守るため。背番号「7」、野村選手が打席に立つたびに、スタンドが真っ赤に染め上がりました。「1番・ショート・野村」でスタメン出場した野村選手は6回に、通算2020本目となる2塁打を放ちました。

 野村選手はこの日、「野球はいいもんだぞ、野球は楽しいぞ!」という名言を残し、グランドから去りました。しかし、野村選手が残した「赤い闘志」はきっとこれからの若ゴイが引き継いでくれることでしょう。これからは解説者として新たな道へと進みますが、何年か後には今度は立場を替えて、また同じカープのユニフォームに袖を通す日も来ることでしょう。

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10月7日 広  島13−4ヤクルト(18時20分・神宮)

TEAM 10 11 12
広島       13 14
ヤクルト      
黒田 28試合15勝11敗
吉川 60試合3勝3敗
 
栗原15号(2)、嶋26号(2)27号(3)

 阪神・下柳投手に先に15勝目を挙げられ、最多勝を獲得するには、広島は残り2試合で、少なくとも黒田投手が1勝をしなければいけないという状況となったこの試合。チームが一丸となって、黒田投手の最多勝を後押ししたような試合でした。

 まず大竹投手が4回までを2失点。2対2という状況で黒田投手にバトンを渡しました。しかし、このシーズンで中継ぎとしての登板が初めてだった黒田投手。しかも中2日の登板で、調子は今ひとつ・・・。2点のリードをもらった直後に2点を失ってしまいます。しかし8回表、新井選手のタイムリーなどで3点、9回には嶋選手の本塁打などで一挙6点。黒田投手を最多勝安全地帯へと導いていきました。これで1991年の佐々岡投手以来の広島の最多勝利投手となりました。

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9月10日 広  島2−21阪  神(18時00分・甲子園)

TEAM 10 11 12
広島      
阪神 ×       21 17
安藤 23試合10勝5敗
大島 4試合1勝2敗
 
矢野15号(3)、金本35号(2)、シーツ19号(3)

 散々な試合。でも、こういう試合があったことは、チームは忘れてはいけないでしょう。特に7回に飛び出した1イニング4失策。失策が相手を勢いづけ、その7回に登板した天野投手は、投げる球投げる球、ことごとく打たれ・・・。それで8失点、だけど自責点0。この試合の阪神は、1試合最多得点21を記録。その記録を演出してしまったのですから・・・。

 これを糧にして、2006年こそはリベンジを果たしてほしい。2005年の覇者・阪神に対して、一泡吹かせてほしい。そう思うのです。

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8月24日 広  島8−1阪  神(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
阪神      
広島 ×       10
大島 2試合1勝
福原 22試合7勝13敗
 
前田20号(2)、栗原9号(3)
今岡20号(1)

 4年目の大島投手が見事な投球でプロ初勝利を手にしました。同期入団の大竹投手が今や黒田投手とともにカープの2枚看板になるまで成長した陰で、2軍でこつこつと練習に励み、ついに大島投手も1軍でのプロ生活のスタートを切りました。

 この日の大島投手は、前回登板で4回途中でKOされたのとは裏腹に見事な投球。ストレートとカーブのコンビネーション、そしてテンポ。すべてが完璧な内容の投球で4回まではノーヒットノーラン。5回に今岡選手に初被安打となる本塁打を喫しますが、7回途中までわずか2安打抑えました。そんな若手の好投に打線も6回、7回と大きな後押し!首位阪神を相手に果敢に攻めの投球をした大島投手。2006年は更なる飛躍に期待です!

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8月10日 広  島10−0ヤクルト(18時00分・神宮)

TEAM 10 11 12
広島       10 12
ヤクルト      
レイボーン 4試合1勝1敗
ゴンザレス 19試合1勝3敗
 
前田19号(4)、ラロッカ16号(4)

 打線が繋がり、効果的な場面で効果的な一発が出れば、こうも見事に勝てるもんなんですね。野球って意外と簡単に勝てるんじゃないかと勘違いしそうなほど、絵に描いたような展開のゲームでした。

 初回に塁を全部埋めると前田選手がポーンと満塁弾。そして2回も塁を全部埋めるとラロッカ選手がポーンと本塁打。9回に2点を追加して、合計10点。一方、広島の先発・レイボーン投手はヤクルト打線に付け入る隙を与えない見事な投球。終わってみたら、ヒットわずか5本に抑える好投で来日初勝利を見事初完封で飾りました。得点は10対0。完勝とはこのことですね。

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8月2日 広  島13−12巨  人(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
巨人   12 20
広島 2x   13 15
田中 7試合1勝
条辺 1試合1敗
 
嶋26号(3)、栗原2号(1)、新井30号(1)、石原2号(2)
川中3号(1)、小久保23号(1)、ローズ26号(3)
二岡9号(1)、10号(2)

 この年に限らず、最近の広島VS巨人の試合、特に広島市民球場で行われる試合は、ボールの質が飛ぼうが飛ぶまいが、どうもこのような大味な試合が多いですね。この試合も両チーム35安打、飛び出た本塁打は合計9本。

 この試合は広島が巨人のエース・上原投手を打ち崩し、「今日は勝てなきゃ!」っていう雰囲気なのに、広島先発・大竹投手も上原投手に付き合うかのようにピリッとせず、一時は6点の差をつけたのに、7回には同点に追いつかれ、8回裏に2点突き放しても、9回に抑えのベイル投手が捕まり、11回には田中投手が1点を失い、ついにリードを許します。しかし、11回裏にこの年初登板の条辺投手から石原選手が劇的なバックスクリーン弾!まあ、何度もいいますが、一時は6点のリードを取ったのですから、しかも相手投手は上原投手なのですから、もっと波に乗ってもいいはずなんですけどね・・・。

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7月27日 広  島5−4ヤクルト(18時00分・神宮)

TEAM 10 11 12
広島      
ヤクルト      
横山 15試合1勝1敗
石井 20試合2勝2敗20S
ベイル 27試合2勝11S
ラミレス21号(1)、新井26号(3)

 広島は6回までヤクルト先発・ガトームソン投手の前にノーヒットノーランと完璧に封じられ、一方で広島先発・レイボーン投手は2回にラミレス選手に来日発失点となる本塁打を浴びたものの5回まで1失点。問題は6回裏。ラロッカ選手に失策もあって、3点を失い、これで4点差。完全に敗色濃厚な状況になりました。

 8回が終わって4−1。抑えの守護神である石井投手が控えていることを考えれば、やはり敗色濃厚でした。しかし、9回1アウトから広島の大反撃が始まりました。嶋、ラロッカ選手の連打に続いて、前田選手の当たりはショートとレフトの間にポトリと落ちるヒットで、2点差に!!そして続く新井選手。本塁打が出れば逆転という場面。何か後押しするような雰囲気が・・・。そんな新井選手の放った打球はレフトスタンドへ!!ヤクルトの絶対的守護神から、3点を奪う猛攻。そしてベイル投手が9回裏を3人でぴしゃりと抑えて、絵に描いたような大逆転劇でした!

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7月17日 広  島4−1阪  神(18時00分・甲子園)

TEAM 10 11 12
広島    
阪神    
永川 36試合3勝4敗2S
安藤 15試合4勝5敗
ベイル 26試合2勝10S
東出1号(1)

 この日を迎えるまで、同一カード6連敗中。さらにここまで2勝8敗と完全にカモにされ、しかも虎一色の甲子園球場。そんな中での行き詰る投手戦を演じたのは、この日が来日初登板となったレイボーン投手。来日してからは2軍で、社会人との練習試合で登板したのみでした。そんなレイボーン投手がMAX150キロの速球とチェンジアップやスライダーなど多彩な変化球を低めに見事に集める好投を見せました。7回無失点。先発不足の広島に一筋の光を当てた試合でした。
 そして、そんな行き詰る投手戦を勝負付けたのは、個々までプロ通算でわずか10本塁打、しかもここ3年でわずか1本。最近では2004年7月21日にはなって以来、今シーズンも本塁打ゼロだった男。そう、東出選手が10イニングス目に突入したばかりの阪神先発・安藤投手からライトスタンドに見事で驚きの本塁打!この1点をベイル投手が見事に抑えきり、1−0という最少得点試合をものにしました!この試合、8回から登板した永川投手も2回を無安打1四球に抑えたことも勝因でしたね。守り抜いて勝った見事な試合でした!

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7月3日 広  島4−1巨  人(18時00分・東京ド)

TEAM 10 11 12
広島      
巨人      
ロマノ 21試合4勝1敗1S
桑田 4試合2敗
ベイル 23試合1勝9S
新井21号(1)、ローズ20号(1)

 この試合は、2004年3月に脳梗塞に倒れ、その後はリハビリ生活を送っていた長嶋茂雄氏が試合観戦をするということで、病後初めて公の場に姿を現した日でした。場所は東京ドーム。それだけに、球場内は長嶋一色で、場内の雰囲気も何となく全体が巨人のムードに・・・。

 でも、それを見事に振り払ったのがロマノ投手でした。これまで中継ぎで3勝を挙げるという、どことなく勝ち運を持っている投手というイメージがあったのですが、このような雰囲気的に不利な状況に置かれても、見事な制球力で8回1失点という来日最高の投球を見せてくれました。そんなロマノ投手の好投に打線も援護。松本高明選手のプロ初スタメン初安打、そして初打点があれば、久々の4番復帰を果たした新井選手も看板直撃の特大本塁打!最後はベイルにつなぐという理想的な展開で見事な勝利を手に入れた試合でした。

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6月23日 広   島5−2ヤクルト(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
ヤクルト      
広島 ×      
大竹 13試合5勝5敗
川島 10試合5勝5敗
 
ラロッカ12号(1)、新井16号(1)
宮出5号(1)

 プロ通算1999安打で迎えた野村選手。真っ赤に染まった広島市民球場で、誰もが野村選手の2000本安打を目の当たりにすることを期待していました。第1打席はセカンドゴロ。そして迎えた4回裏の第2打席。ヤクルト・川島投手の4球目。振りぬいた野村選手のバットから飛び出した打球はレフトへフラフラと上がっていきました。最初はレフトフライかと思いましたが、その打球はレフトを守るラミレス選手の前でポトリと落ちるレフト前ヒット!これが野村選手の2000本安打達成の瞬間でした。

 この日、私はテレビで観戦していましたが、その球場の雰囲気、そして2000本達成の瞬間・・・たまらなくて、言葉が出ませんでした。この日は大竹投手も、野村選手の2000本を勝利で飾ろうと必死の投球を見せてくれました。チーム全体、そして球場全体で野村選手を後押ししていた感じで、感動的な試合でした。

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6月16日 広   島0−3日本ハム(18時00分・札幌ド)

TEAM 10 11 12
広島      
日本ハム ×      
入来 14試合3勝2敗
大竹 12試合4勝5敗
横山 25試合1勝1敗9S
小笠原18号(3)

 交流戦の最終戦。大苦戦の交流戦の最後を締めくくった試合は、辛酸をなめさせられ続けた交流戦を象徴する展開となりました。日本ハム・入来投手の前に6回までわずか3安打。これといった見せ場もないまま、大竹投手の力投も見殺しにしてしまいました。結局、6回の小笠原選手の3ランで決まってしまった試合でした。

 11勝24敗1分け。これが交流戦の広島の成績です。交流戦だけで借金13。勝ち越したのは東北楽天のみで、日本ハム、千葉ロッテ、オリックスにいたっては1勝5敗と大敗を喫してしまいました。来季に向けても、この交流戦の戦い方は、チームの浮上の大きなカギとなりそうです。そのためには、まずは相手チームを徹底的に研究すること、そして打つことしかない打線に、機動力などのエッセンスを加えることでしょうね。パリーグは千葉ロッテ、福岡ソフトバンクなどなど投手力のある球団が多い上に、打線もパワフルですから。

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5月20日 広   島6−4東北楽天(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
東北楽天      
広島 ×       10
小山田 8試合4勝3敗
福盛 17試合1敗2S
ベイル 13試合1勝7S
礒部10号(1)、ロペス5号(2)

 昨年の球界再編騒動を機に、パリーグに誕生した新規参入球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」。交流戦ならではのこの東北楽天との初対戦。新球団という注目度があってか、この日は14877人の観衆を集めました。

 試合のほうは序盤から東北楽天打線が広島先発・小山田の立ち上がりの不安定さを攻めて、初回に礒部選手の本塁打、3回にはロペス選手の2ランと4点のリードを奪われます。19日間で3勝しかしていない東北楽天に完敗を喫するのかと思いきや、4回にようやくカープ打線が楽天先発・ラス投手を攻め、5回には同点に、そして8回には相手投手の制球難をついて、さらに2点を奪い、そのまま逃げ切りました。

 ひとまず東北楽天初対決を白星で飾った広島は、この3連戦を3連勝し、今季初の3タテを決めました。

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5月15日 広   島16−14オリックス(13時00分・スカイマーク)

TEAM 10 11 12
広島       16 22
オリックス       14 20
永川 15試合1勝2敗1S
高木 3試合1勝1敗
ベイル 12試合1勝6S
前田9号(2)、ラロッカ8号(1)
ブランボー7号(4)

 両チームで13人の投手。そして猛打賞は広島3人、オリックス4人の計7人。さらには両チームの合計安打はプロ野球史上2位の42安打。史上まれに見るもう打線を広島が制した試合でした。

 しかし、勝ったのに勝った気がしない、ただただ疲れの残る試合でした。特に実際にスカイマークスタジアムに観戦に行っただけに、その疲労感はなおさらです。5回表を終わったときは、「今日は余裕勝ちだ!!」と私だけじゃなく、スタンドの皆さんが思っていました。でも5回裏、ブランボー選手の満塁弾が出たとき、スタンドはあっけに取られ静まり返っていました。そして次の瞬間、「今日は負ける・・・」とムードすら流れてきました。その間の5回裏だけで投げた投手は梅津、広池、田中、佐竹投手と計4人。

 6番手・永川投手がピンチの連続を無失点で切り抜けると、7番手・ベイル投手が異例の2イニング登板で、ぴしゃりと抑えました。わけの分からないこの試合、一番救われたのは9回のラロッカ選手のホームランだったかもしれませんね。

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5月10日 広    島2−1ソフトバンク(18時00分・福岡Yahoo!ドーム)

TEAM 10 11 12
広島      
ソフトバンク      
黒田 7試合5勝1敗
杉内 7試合5勝1敗
ラロッカ6号(1)、7号(1)

 両リーグを代表するエース対決!その呼び名にふさわしい投手戦を展開した、今年一番の両投手の味を出し、そして交流戦があったからこそ実現した一戦であったこの試合を振り返ってみたいと思います。

 この試合が始まる前まで黒田投手は4勝1敗、そして杉内投手は土付かずの5連勝。そんな両投手の投げ合いは予想を裏切らない大投手戦になりました。先制したのは広島。先頭のラロッカ選手がレフトスタンド最前列へのホームラン!!6回裏にバティスタ選手の内野ゴロの間に1点を奪われた黒田投手でしたが・・・。

 その直後の7回表に、またもラロッカ選手が左中間スタンドの深いところへ特大のソロホームラン!!強力なソフトバンク打線の前でありながら、このラロッカ選手の2本のホームランがあれば百人力だった黒田投手。2点の援護なら、その2点を守りきる!そんなエースの意地が感じられた投球で、ソフトバンク打線を9回4安打に抑える見事な投球を見せてくれました。これはセリーグのエースから、球界を代表するエースへ、またも進化した証明でもあったような気がします。

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4月30日 広島6−5巨人(18時20分・広島)

TEAM 10
巨人 16
広島 1X 11
ロマノ 9試合2勝1S
中村 5試合1敗
新井9号(1)、前田7号(1)
斉藤1号(1)

 このエキサイティングプレイバックに載せる試合は非常に悩むのですが、意外にも私自身、行く試合がエキサイティングになることって多いんですよね。特に今年は非常に多い!!この試合もそうでした。

 まず最初の劇的瞬間は9回裏。ラロッカ選手のヒットで1死1塁の場面で、前田選手の打席。球場内は前田選手の集中力が引き込んだのか、異様な雰囲気になりました。「これは何かが起こる!!」私はそう確信した矢先、打球はライトスタンド最前列へ飛び込む同点アーチ!!やっぱり、打撃の探求者・前田選手はすごい!!でも、この日は球場の異様な雰囲気が打球を後押ししたかもしれません。

 そして延長10回。福井選手が粘ってライト前ヒットを放つと、1死満塁で登場したのは代打の切り札・浅井選手。打球はセンター・キャプラー選手への比較的浅い打球。3塁走者・福井選手はタッチアップ。私は目を閉じましたね。足のけして速くない福井選手に対し、強肩のキャプラー選手ですから。でも、結果はセーフでサヨナラ勝ち!!そう、福井選手は自分をクビにした巨人の目の前でサヨナラのホームを踏んだのです!!

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4月15日 広島0−0横浜(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
横浜
広島
 
 
 

 このサイトも2005年4月の時点で4年半になりますが、ここまで0が並んだ試合の結果をお送りするのは初めてですね。それだけ、広島・黒田投手と横浜・三浦投手の粘りの投球が光る投手戦、そして、引き締まった無失策試合。この試合はいくら引き分けでも、このコーナーに絶対載せたい試合でした。

 その日の試合を見ていましたが、今までのような「押してだめなら、もっと押してみる」ではなく「押してだめなら引いてみな」という投球。相手打者にバッティングをさせないような、昨年の黒田投手ではない投球内容でした。そもそも昨年だけを見ると、黒田投手は横浜打線を苦手にしているようでした。しかし、苦手の多村選手からも凡打の山を築き、昨年までとは一味違う黒田投手を見せてくれたように思えます。

 エースの証明。それは相手が調べ上げたデータを超える、誰にも見せたことのない新たな配球を見せること。相手の調査を1枚でも良いから超える投球を見せること。それを体現して見せたのが、アメリカに渡って身に付けた微妙なフォームの修正と、シュートなどを覚えた内角も突ける多彩な変化球。それを直球の威力に頼ることなく、柔軟に攻めることの出来る体勢を整えることが出来た点にあるのでしょうね。2005年の黒田投手は注目です!

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4月7日 広島10−9阪神(18時20分・広島)

TEAM 10 11 12
阪神       11
広島 3X       10 17
梅津 3試合1勝0敗0S
久保田 2試合0勝1敗0S
尾形1号(1)、前田1号(1)、嶋1号(1)
スペンサー2号(1)、矢野1号(1)、シーツ3号(2)4号(2)

 取ったら取られの繰り返し。そんなヤキモキさせる試合は、9回表のシーツ選手のホームランで万事休すかと思いました。

 しかし、新井選手の技ありのセンター前ヒットの後、不振に苦しんでいた嶋選手が今季1号の本塁打をライナーでライトスタンドにたたきつけました。一気に逆転サヨナラのムードが高まり、前田、木村一選手のヒットと野村選手の敬遠で1死満塁。そのチャンスに浅井選手が前進守備の二遊間を抜ける見事なサヨナラタイムリー!!

 でも、その逆転への原動力となった広池投手の盗塁を語らずして、この逆転劇は語ることが出来ません。8回裏、当たり損ねの内野安打で出塁した広池投手が、相手バッテリーの油断を突いての盗塁。しかも、ヘッドスライディング!!投手生命の懸かった腕を犠牲にしての盗塁。その気迫は、見るものを仰天させるとともに、今後への勝利の期待をつないでくれる気迫のスライディングでした。この盗塁こそが、後に始まった大逆転劇への引き金になったものであろうことは言うまでもありません。勝利への執念を感じさせてくれた素晴らしい試合でした。

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4月3日 広島8−7巨人(18時00分・東京ドーム)

TEAM 10 11 12
広島       17
巨人      
ロマノ 1試合1勝0敗0S
シコースキー 2試合0勝1敗0S
ベイル 2試合0勝0敗2S
新井1号(3)、2号(2)
阿部1号、ローズ1号、高橋由2号(1)

 広島の開幕3連勝は12年ぶり、そして巨人戦の3タテは1年ぶり、さらに、それが開幕3連戦となると球団史上初!そんな広島の最高のスタートを切る3連勝の立役者は新井選手の豪快な一振りでした。

 実はこの日の前日の試合で、4番のラロッカ選手が左太ももの肉離れでスタメンから外れるというチームの危機にありました。開幕から連勝でチームのムードも絶好調というときに・・・そう思っていたら、過去2年、打撃で苦しんでいた新井選手が見事な救世主となり、レギュラー奪還へむけての大きなアピールともなりました。

 初回に、巨人先発の久保投手の立ち上がりの不安定さを突いて、新井選手が見せたフルスイングはレフトスタンドに突き刺さる特大の3ラン。さらに逆転を許した8回には、シコースキー投手の速球の速さから、「こりゃ抑えられるだろうなあ・・・」と思っていたそのとき、2死1塁から新井選手らしい、見事な右方向へ伸びる逆転2ラン!!!

 この3連戦は本当に最高の試合の連続で、今年の広島は何かが違う!そう思った試合でもありました。広島は12年ぶりの開幕3連勝です。

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4月1日 広島4−2巨人(18時00分・東京ドーム)

TEAM 10 11 12
広島      
巨人      
黒田 1試合1勝0敗0S
ミセリ 1試合0勝1敗0S
 
ラロッカ1号(1)、緒方1号(2)
高橋由1号(1)

 2005年のシーズン開幕戦は、最高の船出となりました!!

 8回までは広島・黒田投手、巨人・上原投手、2番手・シコースキー投手の好投もあり、息詰まる投手戦となりました。ところが、この試合には劇的なシナリオが用意されていました。

 9回表、マウンド上には巨人の新守護神・ミセリ投手。先頭の嶋選手は初球を簡単に打ち上げ左飛に終わりますが、続くラロッカ選手はバックスクリーンのフェンスすれすれに飛び込む見事な本塁打!!巨人はこの打球に関して抗議文を提出したようですが、ボールの跳ね方を見ても、どうしたって文句なしのホームランですよね!!その後、前田選手が劇走の内野安打、そして代走・福地選手がミセリ投手のモーションを見事に盗んで盗塁を決めると、6番に入った緒方選手。椎間板ヘルニアの手術やOP船で右肩を傷めるアクシデントと調整をくれが懸念されていましたが、そんな心配を吹き飛ばすかのように右中間に見事な2ラン!!

 家で中継を見ていましたが、とにかく最終回は「やったー!!!」「よっしゃー!!!」と大はしゃぎ!!金曜日の開幕戦、広島の劇的勝利で、美味しいビールが何杯も飲めたなあ。とにかく最高の試合!!こんな試合が開幕戦から見れるなんて、今年の広島は期待大だぁ!!

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