その時、チームの先陣を切ったのは?
(2011〜2020年)

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2020年:大瀬良大地投手(2年連続2度目)

対戦相手 横浜DeNA
試合結果 〇5−1
最終順位 5
シーズン成績 11試合5勝4敗 防御率4.41
前年成績 26試合11勝9敗 防御率3.53

 前年、初めての開幕投手という大役を見事勝利で飾った大瀬良投手が2年連続となる開幕投手を務めることになりました。しかし、早々に佐々岡監督から開幕投手に指名されながらも、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開幕日が二転三転し、ようやく3ヶ月遅れで開幕し、しかも史上初の無観客試合という異例の環境…前年とはまるで異なる状況での登板となりました。

 しかし、そんな状況をものともせず、大瀬良投手は普段と変わらぬピッチング。相手の早打ちにも助けられ、6回までわずか58球という省エネぶり。しかも、自身も同点タイムリーを放ち、終盤のピンチには味方のスーパープレーにも助けられ、わずか1点のリードながら、8回まで投げきりました。

 そして、9回には2死1塁の場面で大瀬良投手自身に打順が回り、なんとライトスタンドへの勝利を決定付ける2ラン!これには誰もが驚き、一気に流れをたぐり寄せ、ベンチのムードは最高潮に!最終回も投げ抜いた大瀬良投手。2年連続での開幕投手は、まさに大瀬良劇場とも言うべき投打にわたる大活躍で、2年連続の勝利投手でもあり、見事完投勝利を達成しました。異例の事態での開幕ながら、それでも自分のピッチングを貫き、しかもホームランまで放つとは、さすがエースです。

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2019年:大瀬良大地投手(初)

対戦相手 巨人
試合結果 〇5−0
最終順位 4
シーズン成績 26試合11勝9敗 防御率3.53
前年成績 27試合15勝7敗 防御率2.62

 前年までカープは球団史上初のリーグ3連覇を成し遂げました。そして4連覇へ向けて…そんな2019年シーズンの開幕投手は、自身初の大役を任された大瀬良大地投手。ついに、念願の「開幕投手」の座を手にした大瀬良投手は、相手も巨人…というか球界を代表するエース・菅野智之投手との投げ合いとなりました。

 大瀬良投手は慣れ親しんだマツダスタジアムのマウンドで、粘りの投球。しかし、相手も開幕投手といえば、その年のエースだけに、なかなか得点を奪えないものの、ソロホームランによる1点の援護をとにかく守りました。相手のエースが降板したことを契機に打線が大きな援護点を奪い、大瀬良投手は8回無失点で勝利投手となりました。初の開幕投手という大役でしたが、その役割を見事に果たすピッチングでした。

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2018年:野村祐輔投手(初)

対戦相手 中日
試合結果 〇6−3
最終順位 1
シーズン成績 20試合7勝6敗 防御率4.22
前年成績 25試合9勝5敗 防御率2.78

 球団史上初のリーグ3連覇を目指しての戦いとなったこの年の開幕投手は、自身初の大役を任された野村投手。地元・マツダスタジアムでの中日戦で、その大舞台に立ちました。

 野村投手は打たせて取る、持ち味を生かしたピッチング。6回に逆転を許し、結果的には6回3失点と、野村投手らしく試合を作りました。降板直後に、打線が一気に逆転するという援護で、初めての大役を見事勝利で飾ることができました。野村投手自身にとってはなかなか思うようにいかないシーズンとはなりましたが、チームとしては野村投手の好投もあり、3連覇へ向けて好スタートを切ることが出来た試合でもありました。

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2017年:クリス・ジョンソン投手(2年連続2度目)

対戦相手 阪神
試合結果 ×6−10
最終順位 1
シーズン成績 13試合6勝3敗 防御率4.01
前年成績 26試合15勝7敗 防御率2.13

 25年ぶりのリーグ優勝を果たし、今度は連覇を目標に歩み始めた2017年のシーズンの開幕投手は、前年に来日後最多となる15勝をマークし、沢村賞も受賞したジョンソン投手を、2年連続2度目の開幕投手に指名しました。前年の実績を考えれば、誰もが納得の人選でした。

 相手はジョンソン投手にとっては前年、格好のお得意様としていた阪神。今年も昨年の相性を存分に生かして…と期待していたのですが、ジョンソン投手は立ち上がりから、いきなり2点を失うと、3回にも3点を失い、結果的に4回途中5失点で完全KOとなってしまいました。投げれば打たれ、コントロールにも苦しみ、被安打8、5四死球という散々なマウンドとなるとともに、この年のジョンソン投手は体調不良や故障にと、非常に苦しむことになる1年を予感させるような登板でもありました。

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2016年:クリス・ジョンソン投手(初)

対戦相手 横浜DeNA
試合結果 ×1−2
最終順位 1
シーズン成績 26試合15勝7敗 防御率2.13
前年成績 28試合14勝7敗 防御率1.85

 エース・マエケンが大リーグに挑戦したことで、大黒柱がぽっかりといなくなったカープ。この年、開幕投手を務めたのは、来日1年目から先発左腕としていきなり14勝をマークし、防御率1.85で最優秀防御率のタイトルも獲得したジョンソン投手でした。

 ジョンソン投手は序盤に2点を失いました。前年までなら1失点で食い止められていたところ、捕手による本塁のブロックが禁止となるコリジョン・ルールにより、セーフに…。ジョンソン投手自身は8イニングを投げて、この2点に抑えましたが、打線が援護できずに、初めての開幕投手は黒星となりました。

 しかしこの年、マエケンの移籍を力に変えて、チームは25年ぶりのセリーグ制覇を成し遂げました。ジョンソン投手は左のエースとして、前年を上回るシーズン15勝を挙げ、優勝に大きく貢献するとともに、外国人投手としては史上2人目となる沢村賞を受賞し、充実の1年となりました。

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2015年:前田健太投手(2年連続5度目)

対戦相手 東京ヤクルト
試合結果 ×2−4
最終順位 4
シーズン成績 29試合15勝8敗 防御率2.09
前年成績 27試合11勝9敗 防御率2.60

 ホーム・マツダスタジアムでの開幕戦となった2015年のカープは前年までの野村謙二郎監督から緒方孝市監督へと代わっての新生カープの船出となりました。しかし、監督は代われど、エース・マエケンへの絶大な信頼は変わりません。前田健太投手が前年に続いて2年連続、通算5回目の開幕投手を務めることになりました。

 マエケンは初回に1点を先制されましたが、調子はけして良いわけではなかったものの、粘りのピッチングで7回までを2失点で乗り切りました。一方で打線は東京ヤクルト先発・小川泰弘投手の前になかなか得点を奪うことが出来ず、重苦しい展開に。しかし、相手が継投に入った8回にようやく同点に追い付きました。試合は延長戦の末に敗れましたが、開幕投手を務め、しっかり試合を作ったマエケンに黒星はつきませんでした。

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2014年:前田健太投手(2年ぶり4度目)

対戦相手 中日
試合結果 ○3−2
最終順位 3
シーズン成績 27試合11勝9敗 防御率2.60
前年成績 26試合15勝7敗 防御率2.10

 前年、球団史上初のクライマックスシリーズに出場し、ファイナルステージまで進んだカープ。優勝を目指して臨んだこの年の開幕投手は2年ぶりにエースナンバー「18」・マエケンが選ばれました。通算4回目となる開幕のマウンドです。

 マエケンは初回に1点を失うと、2回には中日・和田一浩選手に一発を浴びてしまいます。しかし、その後は何とか粘りのピッチングでこれ以上の失点は許さず、6回2失点と試合を作りました。試合は6回にキラ・カアイフエ選手の2ランで同点に追い付くと、同点のまま延長戦にもつれ込み、10回表、菊池涼介選手のライトへの2塁打で勝ち越しに成功!開幕投手・マエケンには勝敗はつかなかったものの、敵地での戦いをしぶとく逆転で勝利を飾りました。

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2013年:ブライアン・バリントン投手(初)

対戦相手 巨人
試合結果 ×3−4
最終順位 3
シーズン成績 28試合11勝9敗 防御率3.23
前年成績 29試合7勝14敗 防御率3.23

 本来ならば、順当にいけばエース・マエケンが開幕投手に選ばれるところですが、この年はWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開催され、マエケンが日本代表として参加していたこともあり、バリントン投手が自身初の開幕投手を務めることになりました。

 バリントン投手は巨人を相手に6回まで2本のソロホームランによる2点を失いましたが、打線も2点を奪い、同点のまま7回に。カープがバリントン投手自身の四球もあって、勝ち越し点を奪いましたが、その直後に2死2・3塁のピンチを招いて降板。その後を受けた今村投手がタイムリーを浴び、逆転を許してしまい、試合はそのまま敗れる結果となりました。自身が残したランナーがすべて生還したこともあり、バリントン投手に黒星がつきました。しっかり試合を作るピッチングを見せていただけに残念な結果となりました。

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2012年:前田健太投手(3年連続3度目)

対戦相手 中日
試合結果 ×2−4
最終順位 4
シーズン成績 29試合14勝7敗 防御率1.53
前年成績 31試合10勝12敗 防御率2.46

 カープの絶対的エースへと成長したマエケンが3年連続で大役を務めることになりました。場所は敵地・ナゴヤドームで、中日の開幕投手は吉見一起投手…エース同士の投げ合いは、4回まで互いに譲らぬ投手戦となりました。

 ただ、この日のマエケンはあまり調子が良くなかったという印象。ピンチを招きながらも、味方の守備にも助けられながら、粘り強く試合を作っていましたが、5回に5本のヒットを集められて、3点を失い、このまま降板となりました。5回3失点と悔やまれる結果となり、チームも開幕戦を落とすことになりました。ただ、この年のマエケンは、3年連続で200イニング以上を投げ、14勝をマーク。防御率1.53という驚異の数字で、2度目の最優秀防御率のタイトルを獲得する活躍を見せました。

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2011年:前田健太投手(2年連続2度目)

対戦相手 阪神
試合結果 ×4−7
最終順位 5
シーズン成績 31試合10勝12敗 防御率2.46
前年成績 28試合15勝8敗 防御率2.21

 東日本大震災という未曾有の災害に見舞われた2011年。プロ野球はシーズン開幕に向けて、オープン戦が行われていた時期でした。多くの方々の尊い命が犠牲となった震災…プロ野球は開幕を2週間ほど後にずらすことになりました。

 4月12日、開幕戦となった阪神戦で開幕投手としてマウンドに上がったのは、前年に続いての大役を担ったエース・マエケン。初回にいきなり先頭打者本塁打を浴び、3回に1点を失い、味方が同点、逆転に成功したものの、直後の6回裏に当時阪神に在籍していた新井貴浩選手のタイムリーなどで3点を失う内容で、6回5失点…リードを守りきれず、開幕戦黒星スタートとなりました。前年に次ぐ、2年連続開幕戦勝利とはなりませんでした。

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