記録は通過点(野手編)

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通算安打数(野手のみ ※NPBでの安打数)

安打数 選手名(↑は昨年よりランクが上がった選手)
球団記録 衣笠祥雄(2543本)
2001本以上
1001〜2000本 秋山(1723本)、菊池(1700本)
501〜1000本 田中(960本)、松山(940本)、会沢(703本)、
堂林(654本)、野間(647本)、坂倉(588本)↑、
小園(534本)↑
301〜500本
101〜300本 上本(206本)、矢野(147本)↑、末包(129本)↑、
林(119本)、磯村(110本)
31〜100本 宇草(88本)、大盛(76本)、羽月(67本)、山足(65本)、
石原(57本)↑、中村奨(39本)↑、中村健(31本)↑
11〜30本 田村(28本)↑、二俣(21本)↑↑↑↑↑、中村貴(11本)↑
6〜10本 韮澤(10本)
3〜5本
2本 佐藤啓↑↑
1本 内田↑、仲田↑、久保↑
0本 高木、持丸、清水、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺

 現在、トップは秋山選手となりました。昨年までは菊池選手がトップだったのですが、2024年終了時点では再び入れ替わっています。ただ、秋山選手はメジャーで71安打を放っており、日米通算では1794安打となっており、2000本安打まであと206安打に迫ってきました。順調にいけば、おそらくは2026年のシーズンに日米通算2000安打達成となるのではないでしょうか。また、菊池選手も順調ならば2027年ごろに、通算2000安打の可能性も十分にありそうです。
 若手では、坂倉選手や小園選手あたりが数字を伸ばしています。ただ、こうしてみると、300〜500本の間に誰もいない状況です。小園選手や坂倉選手に次ぐ若手の台頭、主力選手への成長が待たれるところです。。

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通算2塁打数(野手のみ ※NPBでの2塁打数)

安打数 選手名
球団記録 山内和弘(448本)
401本以上
201〜400本 菊池(307本)、秋山(297本)
101〜200本 松山(184本)、田中(153本)、会沢(127本)、堂林(126本)
51〜100本 坂倉(100本)、野間(85本)、小園(65本)↑
21〜50本 磯村(25本)、林(24本)↑、上本(23本)、末包(23本)↑↑
10〜20本 矢野(15本)↑↑↑↑、宇草(12本)↑、大盛(12本)↑、羽月(11本)↑
8〜10本 山足(9本)
6〜7本 中村奨(7本)↑
3〜5本 田村(5本)↑、二俣(4本)↑↑↑、中村健(3本)
2本 韮沢
1本 石原、中村貴
0本 高木、持丸、内田、清水、久保、
仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺

 2塁打は外野の間を抜けていくことが多い選手…それだけ芯を捉え、長打力もあるような選手の方が多くの2塁打を放つ傾向があるようです。そうなると上位打線を形成する選手が有利になってくる傾向があります。

 2024年終了時点で、菊池選手がトップをキープ。それに続くのは秋山選手。やはりこの2選手は、カープを代表する選手であり、長きにわたって、コンスタントに活躍を見せる貴重なベテラン選手です。ちなみに、球団記録は山内和弘さんの448本…菊池選手はこの記録まで、まだ141本必要です。また、秋山選手は日米通算だと311本となり、菊池選手を上回っています。
 坂倉選手や小園選手あたりが、ここへきて数を伸ばしています。俊足の打者が数を稼ぐ傾向が強いだけに、機動力のある選手が積極的に次の塁を狙う走塁で、どんどん2塁打の数を伸ばしてほしいところです。

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通算3塁打数(野手のみ ※NPBでの3塁打数)

安打数 選手名
球団記録 白石勝巳(58本)
100本以上
51〜100本 秋山(66本)
31〜50本 田中(35本)
21〜30本 野間(29本)、菊池(26本)、小園(22本)
11〜20本 松山(13本)
8〜10本 坂倉(8本)↑
6〜7本 堂林(7本)、会沢(6本)、
矢野(6本)↑↑↑↑↑、大盛(6本)
4〜5本 羽月(5本)
3本
2本 宇草、上本、田村↑↑
1本 曽根、末包、山足
0本 磯村、中村奨、林、韮澤、石原、中村健、高木、
持丸、内田、清水、久保、二俣、中村貴、仲田、
モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺、佐藤啓

 こう見ると、3塁打というのは、ホームランよりも打つのが難しい…それは俊足はもちろんのこと、打球の方向に左右される「偶然の産物」という要素も多分にあるでしょう。そこにマツダスタジアムの広いグラウンドを生かして、俊足とパンチ力を備わることで数字を伸ばすことが出来る。それが3塁打といえます。

 2022年、シーズン途中に秋山選手が加入したことで、長らくトップをキープしていた田中選手に代わり、大差をつけて秋山選手がトップに立ちました。ちなみに、秋山選手はメジャーで1本の3塁打を放っており、日米通算は67本となり、球団最多の白石勝巳さんの58本を上回りました。(過去の最長在籍球団が西武であるため、秋山選手の記録は、球団最多とはしていません)西武時代の2015年にはシーズンで10本の3塁打を放っているだけに、まだまだその数を伸ばしてくれることでしょう。
 また若手では小園選手や矢野選手が急激に本数を増やしています。やはり、俊足の選手であるのは間違いなく、機動力が使える選手が目立ちます。足のある選手にもっと数字を伸ばしてほしい項目です。

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通算打点(野手のみ)

本塁打数 選手名(↑は昨年よりランクが上がった選手)
球団記録 金本知憲(1521打点)※プロ人生の半数以上をカープで過ごした選手が対象
1001打点以上
501〜1000打点 秋山(607)、菊池涼(590)、松山(535)
251〜500打点 会沢(355)、田中(348)、堂林(280)、坂倉(260)↑
151〜250打点 小園(181)↑、野間(158)↑
101〜150打点
51〜100打点 末包(78)↑、磯村(53)
31〜50打点 上本(50)、林(47)、矢野(46)↑↑、大盛(31)↑、宇草(31)↑
11〜30打点 羽月(30)、石原(23)、山足(23)、中村健(12)↑、中村奨(11)↑
6〜10打点 二俣(7)↑↑↑↑、中村貴(6)↑
3〜5打点 田村(5)↑↑↑、韮沢(3)
2打点
1打点
0打点 田村、高木、持丸、内田、清水、久保、
仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺、佐藤啓

 現在、秋山翔吾選手がチームトップとなっています。2位には僅差で菊池選手がつけています。キャリアが長い両選手が、様々なランキングの上位2位に入っていることが多いですね。それも長らく一線で活躍を続けている証でもあります。

 そして近年では、小園選手や坂倉選手が徐々に上位勢に入ってきているのは喜ばしいところでしょう。こういった左打ちの巧打者だけでなく、末包選手に代表されるように、右の和製大砲の台頭も待たれるところです。2024年シーズンは得点力不足に泣いたシーズンでもありました。右の長距離砲候補も増えてきているだけに、チームに加入し将来の主軸候補が打点を積み重ね、一気にランキング上位にのし上がってくるようになれば、チームとしても面白い打線が組めそうです。

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通算本塁打数(投手は本塁打経験のある選手のみ)

本塁打数 選手名(↑は昨年よりランクが上がった選手)
球団記録 山本浩二(536本)
201本以上
101〜200本 菊池(131本)、秋山(129本)
51〜100本 松山(83本)、会沢(72本)、田中(69本)、
堂林(66本)、坂倉(56本)↑
31〜50本
11〜30本 小園(24本)、末包(22本)、磯村(12本)、
林(11本)、野間(11本)↑
5〜10本 宇草(8本)、石原(7本)↑
4本 大盛、中村健↑、矢野↑↑、山足
3本 上本
2本 中村奨
1本 野村、大瀬良、森下、羽月、二俣↑
0本 曽根、韮澤、田村、高木、持丸、内田、清水、久保、
中村貴、仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺

 秋山選手と菊池選手の両ベテランがトップを争っているという状況ですが、2024年シーズン終了時点で、トップに菊池選手が立ちました。ただ、トップでも131本…そう考えると、全体的にパワー不足であり、俊足巧打の打者が多いという傾向が強いようです。

 その点では、やはり20発以上、出来れば30発が期待できる打者が出てくれば、打線に厚みが増してくるところ。その中で、末包選手がプロ2年目に11本塁打を放ち、右の長距離砲として頭角を現していますが、故障が多く、シーズンを通して出場できていないのが難点。さらには田村選手や中村貴選手といった、まだプロで本塁打を放っていない選手も、徐々に1軍に台頭しているだけに、パワーのある和製大砲の出現に期待したいところです。

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通算盗塁数(野手のみ)

本塁打数 選手名
球団記録 高橋慶彦(477)
300以上
200〜300
101〜200 田中(131)、秋山(126)、菊池(122)
71〜100 野間(81)
51〜70
21〜50 堂林(41)、羽月(34)、小園(28)↑、上本(23)、
11〜20 矢野(20)↑、大盛(16)、坂倉(13)↑、宇草(12)↑
6〜10 山足(10)、松山(6)
3〜5 会沢(5)、中村奨(3)
石原、中村貴、田村、二俣、末包
磯村、林、韮澤、矢野、中村健、高木、持丸、内田、清水、
久保、仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺、佐藤啓

 現在トップは田中選手。リーグ3連覇期間中はカープのリードオフマンとして、2018年シーズンにはプロ通算100盗塁を達成し、一気に盗塁数を積み重ねてきました。しかし、近年は打撃不振の影響でスタメンでの出場機会はほとんどなく、ペースは一気にダウンしました。菊池選手も100盗塁を突破しましたが、こちらも年齢とともにペースは落ち気味。機動力のキーマンでもあったこの2選手が、ペースダウンしています。

 2022年は全体的に機動力の機運が低下し、球団史上ワースト、セリーグの歴史でも下から2番目という、シーズン26盗塁という不名誉な記録を作り、「カープといえば機動力野球」…その系譜が途絶えてしまったかのような印象を受けます。しかし、2023年、新井新監督の下、俊足であるかどうかにかかわらず、相手の隙、クセを盗んで、盗塁をどんどん仕掛けられるチームへと、変貌を遂げてきました。走れる選手が増えてきたことで、まだ盗塁数が少なかった選手たちのランクアップが目立ちます。

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通算犠打数(バントが対象。野手のみ)

本塁打数 選手名
球団記録 菊池涼介(328)
200以上 菊池(353)
151〜200
101〜150
71〜100
51〜70 秋山(64)
31〜50 堂林(50)、田中(48)、野間(39)、矢野(35)↑↑、
上本(34)↑、小園(33)↑、会沢(32)
21〜30
11〜20 羽月(17)、磯村(16)、
6〜10 石原(9)↑、中村健(7)、二俣(6)↑↑↑
3〜5 大盛(5)、宇草(5)↑、坂倉(4)
1〜2 松山(1)、韮沢(1)、中村貴(1)↑、田村(1)↑
中村奨、林、末包、高木、持丸
内田、清水、久保、仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺、佐藤啓

 2020年、菊池選手が、それまでの球団記録である正田耕三さんの282犠打を超えて、球団新記録を樹立しました。その後も、菊池選手はさらに犠打数を積み上げており、2022年には32犠打で通算8度目となるセリーグ犠打王となり、自身の記録を絶賛更新中です。そして2024年には長いプロ野球の歴史でわずか4人しかいない通算350犠打も達成しました。リーグ3連覇中の2016年から2018年にかけてを中心に、長く2番打者としてレギュラーに座り、確実にバントを決める卓越した技術が、この数字につながっているのでしょう。しばらくはこの記録を破る選手はカープには出てこないかも知れませんね。

 もちろんカープの現役選手を含めても2位以下に250以上の差をつけ、目下独走中。果たして、この球団記録をどこまで塗り替えるのか、注目されるところです。

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通算四球数(野手のみ)

本塁打数 選手名
球団記録 金本知憲(1368)
1000以上
751〜1000
501〜750 秋山(601)
301〜500 田中(441)、菊池(419)
151〜300 会沢(264)、松山(245)、堂林(214)、坂倉(196)、野間(187)↑
101〜150
71〜100 小園(83)↑
51〜70 矢野(59)↑↑、上本(52)↑
31〜50 磯村(31)↑
11〜30 林(23)、大盛(22)、
羽月(19)、末包(19)↑、宇草(17)、石原(15)↑
6〜10 中村奨(10)、中村健(8)、二俣(8)↑↑↑、韮沢(6)
3〜5 田村(3)↑↑
1〜2 佐藤啓(2)↑、中村貴(1)
高木、持丸、内田、清水、久保、
仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺

 四球というのは、1つは出塁を意識して、抜群の選球眼でボールを見極める上位打線タイプの選手、そして相手投手に一発を警戒させる主砲タイプの選手…この2つのパターンのいずれかに該当する選手が増える傾向にあるようです。逆に早打ちタイプの選手や実績が少ない選手は減少傾向があります。

 現時点でトップは2022年のシーズン途中でカープに加入した秋山選手。2位の田中選手に150以上の差をつけて、ダントツのトップとなっています。稀代のバットマンであり、西武時代は1番打者を務めていただけに、現在トップというのもうなずけます。ただ、全体として、若手が増えてきたこともあり、相手から四球を奪える選手が少なくなった印象があります。その中で、矢野選手が急激に数字を伸ばしているのは特筆ものです。相手から警戒されるがあまり、四球の数も一気に増えるくらいの強打者が誕生することが期待されます。

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通算死球数(野手のみ)

本塁打数 選手名
球団記録 衣笠祥雄(161)
151以上
101〜150
71〜100
51〜70 会沢(74)、田中(72)、秋山(66)
31〜50 堂林(35)
21〜30 上本(30)、野間(25)↑
16〜20 菊池(20)、坂倉(20)
11〜15 小園(13)↑↑、松山(11)、宇草(11)↑
8〜10
6〜7 小園(7)↑、末包(7)↑↑↑、磯村(6)
4〜5 大盛(5)、石原(5)↑↑↑、矢野(4)↑↑
2〜3 林(3)
久保↑、中村貴、田村、二俣↑
中村奨、羽月、韮澤、中村健、高木、持丸、内田、
清水、仲田、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺

 死球というのは、四球と同様に、強打者になるほど増えるものなのでしょう。どうしても抑えたい打者、力勝負をするシーンなどでは、相手も内角を攻めてきます。だからこそ、どうしても死球が増える傾向にはあります。そんな死球ですが、2024年シーズンを終えて、会沢選手がトップとなっています下位打線を打つことが多い会沢選手だけに、これは意外な数字ですが…たしかに死球が多い印象はありますね。次の打者が投手であることが多いのも影響しているのでしょうか。

 また田中選手は2位となりましたが、長くリードオフマンとして活躍してきた選手であり、どうしても1番打者は打席数が増える…それも死球の増加につながっているのかもしれませんね。それにしても、こうしてみると、ベテランであり、打席数も多いはずの菊池選手や松山選手は死球の数が意外と少ないんですね。

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通算三振数(野手のみ)

本塁打数 選手名
球団記録 金本知憲(1703)
1000以上 菊池(1121)、秋山(1013)↑
701〜1000 田中(816)、堂林(742)↑
501〜700 会沢(561)
201〜500 松山(459)、野間(380)、坂倉(344)、小園(267)
101〜200 矢野(168)↑、末包(145)↑、林(138)、上本(134)、大盛(118)、磯村(101)↑
51〜100 宇草(94)、羽月(70)
31〜50 石原(49)↑、中村奨(44)、中村健(39)、田村(33)↑↑↑↑
21〜30 二俣(26)↑↑↑↑
11〜20 韮沢(16)、中村貴(15)↑
6〜10 久保(8)↑↑
1〜5 持丸(3)、佐藤啓(3)↑、仲田(1)↑
高木、内田、清水、モンテロ、ファビアン、佐々木、渡辺

 やはり実働年数が長ければ長いほど、多くのヒットを重ねる反面で、多くの三振も喫するわけで…。2024年終了時点では菊池選手がトップに立ち、秋山選手は2024年シーズン中に通算1000三振を突破しました。三振は失敗であり、その数は失敗の積み重ねかもしれませんが、これもまた長きにわたってレギュラーとして活躍を続けていることを証明するものであり、勲章でもあると思います。

 一方で若手に関しては、年数や1軍での経験の割に三振がやたらと多い選手もいれば、少ない選手もいます。打席機会の多い、上位打線を担う選手は必然的に三振のリスクも高くなってきますね。

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