<カープ、背番号61の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1982-1983 | 星原一彦 | 1軍出場なし |
1984-1988 | 奥 昌男 |
38試合 4勝11敗1S 防御率4.13
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1990-1994 | 浅井 樹 | 1070試合1832打数523安打52本塁打259打点 打率.285 |
1995-1999 | 井上紘一 | 一軍出場なし |
2000-2001 | 伊与田一範 | 60試合73打数14安打4本塁打7打点 打率.19 |
2002-2010 | 山本 翔 | 一軍出場なし |
2011-2016 | 磯村嘉孝 | 現役 |
2017-2020 | 坂倉将吾 | 現役 |
2021- | 矢野雅哉 | 現役 |
背番号「61」といえば、ここのところを眺めてみると、意外にも捕手が多いように思います。ドラフト指名後に即カープに入団した若手捕手が最初につける番号、それが「61」であるように思えるほどです。そして、このところ、この「61」を踏み台にして、チームには欠かせない捕手の戦力となった選手が相次いでいます。磯村選手は「40」、坂倉選手は「31」と、カープの捕手がつける背番号の代表格へと変更となり、ステップアップを果たしました。
そんな背番号「61」を2021年からはドラフト6位ルーキーで、亜細亜大からカープに入団した矢野選手がつけています。捕手以外の選手がこの背番号をつけるのは、1999年以来、実に22年ぶりのこと。俊足強肩が魅力の矢野選手も、2年目には強肩の守備を1軍でも徐々に活かせるようになり、徐々に1軍には欠かせない戦力になりつつあります。60番台の出世番号としては「63」がどうしても目立ちますが、この「61」も近年は出世番号とも言えます。この「61」を踏み台にして、若い背番号へステップアップできるよう期待したいものです。
<カープ、背番号62の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1985-1990 | 草深正広 | 1軍出場なし |
1991-2000 | 小林敦司 |
59試合1勝1敗0S 防御率4.40
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2002-2005 | 国木剛太 | 1軍出場なし |
2006-2017 | 今井啓介 | 114試合8勝20敗1S 防御率3.59 |
2018-2019 | J・ヘルウェグ | 12試合1勝0敗0S 防御率0.77 |
2020-2022 | 石原貴規 | 現役 |
2023- | 清水叶人 | 現役 |
背番号「62」…60番台といえば、コロコロ変わる背番号と言うイメージがあるのですが、意外と1人の選手が長くつける傾向があるのが、この数字であるようです。小林幹英投手との「あつかんコンビ」で1軍の中継ぎとして活躍した小林敦司投手もこの背番号を10年にわたって背中に背負い続けました。その後、今井投手が12年間、2017年までつけていた番号です。
2018年シーズンは実に18年ぶりに空席の状態でスタートしましたが、シーズン途中から加入したヘルウェグ投手がつけ、さらに2020年からは石原貴規選手が背負うことになりました。背番号「62」が野手の手に渡ったのは、1990年の草深選手以来、20年ぶりのことでした。そんな石原選手は2023年から「32」へと出世し、「62」は清水叶人選手が継承することになりました。この番号、捕手のイメージが定着しそうな雰囲気ですね。
<カープ、背番号63の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1982-1984 | 上本孝一 | 1軍出場なし |
1986 | 足立 亘 |
38試合 4勝11敗1S 防御率4.13
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1987-1989 | 小野一也 | 1軍出場なし |
1990-1992 | 松井隆昌 | 69試合69打数11安打3本塁打9打点 打率.159 |
1993-1995 | 古河有一 | 8試合7打数1安打0本塁打0打点 打率.143 |
1996-2006 | 鈴衛佑規 | 2試合0打数0安打0本塁打0打点 打率 - |
2007 | 仁部 智 | 8試合 0勝0敗0S 防御率10.13 |
2008-2013 | 丸 佳浩 | 現役 |
2014-2015 | 田中広輔 | 現役 |
2016-2022 | 西川龍馬 | 現役 |
2023- | 内田湘大 | 現役 |
今や、背番号「63」といえば、カープ屈指の出世番号となりました。
2008年から「63」を背負っていた丸選手が一気に1軍の主力に台頭し、新背番号「9」へと巣立っていきました。そしてその後を継いだ田中選手も、2016年からはカープのショートの代名詞ともいえる背番号「2」に羽ばたきました。そして、2022年までこの番号をつけていた西川選手が、2023年から背番号「5」へと出世。これだけ立て続けて、カープを代表する選手へと育っていた…これは何かパワーがある番号なのでしょう。
そんな出世番号「63」を、2023年からはこの年のドラ2ルーキー・内田湘大選手が付けることになりました。この番号が与えられたということは、それだけ球団の期待の表れでもあります。将来の右の長距離砲として期待が膨らむ選手です。
<カープ、背番号64の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1987-1989 | 望月 一 | 161試合 21勝19敗7S 防御率3.94 |
1990-1991 | 水本 勝己 |
1軍出場なし
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1992 | 田代 尚幸 | 1軍出場なし |
1993-1998 | 池田 郁夫 | 5試合 0勝0敗 防御率15.00 |
1999-2006 | 井生 崇光 | 159試合278打数74安打1本塁打19打点 打率 .266 |
2007-2014 | 會澤 翼 | 現役 |
2015-2017 | 多田 大輔 | 1軍出場なし |
2018-2021 | 中村 恭平 | 97試合2勝11敗0S 防御率4.23 |
2022- | 高木 翔斗 | 現役 |
歴代の「64」を振り返ってみると、実に2人が背番号変更に伴い、若い背番号に変わっています。とりわけ、実に7年もの間、「64」を付け続けた井生選手は「0」へと番号を変え、13年目にプロ初ホームランを放ちました。そしてその後を継いだ会沢選手も後に正捕手、選手会長、選手会会長を務め、日本球界の中心選手となり、背番号も捕手のシンボルである「27」へと飛躍しています。
その後、2018年からは中村恭投手が背負ってました。背番号「22」からの降格となりました。どこか悲喜こもごもがある背番号…それを2022年からは高木翔斗選手がつけることになりました。「64」はどこか若き捕手のイメージのある背番号、5年ぶりに捕手の手に戻ってきました。
<カープ、背番号65の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1988-1990 | 塚本善之 | 1軍出場なし |
1992-1993 | 小畑幸司 |
76試合35打数8安打1本塁打2打点 打率.229
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1994-1995 | 品田寛介 | 1軍出場なし |
1996 | 若林隆信 | 43試合 0勝0敗 防御率3.76 62試合21打数6安打0本塁打1打点 打率.286 |
1998 | ケサダ | 34試合61打数19安打3本塁打9打点 打率.311 |
1999-2000 | レイノソ | 10試合 0勝2敗0S 防御率11.40 |
2001-2005 | 石橋尚登 | 1軍出場なし |
2006-2012 | 相澤寿聡 | 5試合 0勝1敗0S 防御率12.46 |
2013-2014 2016 |
久本祐一 | 248試合 12勝8敗3S 防御率3.38 |
2017-2019 | 長井良太 | 4試合 0勝0敗0S 防御率13.50 |
2020- | 玉村昇悟 | 現役 |
歴代の「65」を振り返ってみると、コロコロと持ち主が変わっているという印象があります。ドミニカ勢がつけることも多く、1999年の開幕3戦目でいきなり初登板初先発となったレイノソ投手あたりは非常に印象深いのではないでしょうか。2013年からは中日から移籍してきたベテランの久本投手がつけていましたが、2015年は故障とリハビリに長期間を要することから、育成選手としての契約となりました。1年間、背番号「65」は空席となっていましたが、2016年はこの背番号を故障から復帰した久本投手がつけてプレーしました。
2020年からは前年のドラフト6位・玉村昇悟投手がつけています。投手としてのセンスが高く、技巧派左腕として、2年目には先発ローテーションに入る成長を見せていますが、近年は伸び悩み気味。ここからさらに一段成長し、若い背番号への昇格、目指してほしいものです。
<カープ、背番号66の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1978 | 宮脇 敏 | 1軍出場なし |
1980-1982 | 長嶋清幸 |
1477試合4031打数1091安打107本塁打448打点 打率.271
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1988-1991 | 松田和久 | 1軍出場なし |
1992-1993 | 大石昌義 | 1軍出場なし |
1994 | 小野幸一 | 1軍出場なし |
1995-1996 | 横山竜士 | 507試合46勝44敗17S 防御率3.42 |
1998 | ソリアーノ | 9試合17打数2安打0本塁打0打点 打率.118 |
1999-2004 | 矢野修平 | 4試合0勝0敗0S 防御率5.63 |
2005-2007 | 上村和裕 | 26試合23打数4安打0本塁打0打点 打率.174 |
2008-2015 | 木村昇吾 | 733試合1128打数294安打3本塁打71打点 打率.261 |
2016-2017 | ヘーゲンズ | 61試合7勝5敗0S 防御率3.48 |
2018- | 遠藤淳志 | 現役 |
もはや「66」という背番号は、木村昇吾選手の番号・・・そんなイメージになってきたと言ってもいいのではないでしょうか。過去の歴史を振り返ってみると、長島清幸選手が入団当初につけていたものの、その後につけた「0」の方が印象深いと思います。そして、横山投手に関しても、「23」の方が印象深いでしょう。また、大リーグで活躍したソリアーノ選手もカープでは「66」を付けていたと言う印象は薄いのではないでしょうか。
その中で、カープで「66」と言えばキムショー・・・すっかりそんなイメージが定着したように感じますが、そんな木村選手も2016年にはFAで埼玉西武へ移籍し、新外国人選手のヘーゲンズ投手が、外国人選手では18年ぶりに背番号「66」を背負い、1年目は25年ぶりの優勝に大きく貢献する活躍を見せました。2018年からは遠藤淳志投手がつけています。遠藤投手も伸びそうで伸びてこない…もどかしいシーズンが続いていますが、そろそろ殻を破って、若い背番号にステップアップしてほしいものです。
<カープ、背番号67の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1988-1992 | 芦沢公一 | 1軍出場なし |
1993-1998 | 小早川幸二 | 110試合0勝2敗2S 防御率6.00 |
1999-2004 | 酒井大輔 | 66試合1勝1敗0S 防御率7.10 |
2005-2008 | 丸木 唯 | 1軍出場なし |
2009 | コズロースキー | 27試合2勝1敗2S 防御率5.17 |
2010-2013 | 伊東昂大 | 5試合0勝0敗0S 防御率7.71 |
2014-2023 | 中村祐太 | 現役 |
2024- | 内間拓馬 | 現役 |
背番号「67」・・・やはり大きな番号だけあって、過去の歴史も非常に浅いのですが、記録には残らないまでも、印象深い投手が多いという感じですね。中継ぎの変則サイドスローで活躍した小早川投手。一時期は小早川毅彦選手もいたため、小早川投手は「小早川幸」と表記されることもありました。3文字の苗字の選手が2人在籍するというのま珍しいケースでした。そして、1999年から「67」をつけた酒井投手はスピードのある中継ぎ投手として活躍しました。
この背番号「67」を最も長く背負ってきたのは中村祐太投手。2014年から10年間付けていましたが、2023年オフの現役ドラフトで西武に移籍することになり、代わりに、同じくカープが現役ドラフトで獲得した内間拓馬投手を付けることになりました。
<カープ、背番号68の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1982 | 大原徹也 | 291試合419打数79安打8本塁打23打点 打率.189 |
1988〜1989 | 高橋朗浩 | 1軍出場なし |
1990 | 谷下和人 | 1軍出場なし |
1991〜1996 | 山崎 健 | 222試合 17勝18敗4S 防御率4.05 |
1999〜2004 | 広池浩司 | 248試合 9勝12敗 防御率5.47 |
2005〜2008 | 金城宰之左 | 1軍出場なし |
2009〜2013 | 申成鉉 | 1軍出場なし |
2014〜2015 | 池ノ内亮介 | 2試合 0勝0敗 防御率0.00 |
2016〜2017 | 中村亘佑 | 1軍出場なし |
2018〜2020 | 平岡敬人 | 1軍出場なし |
2021 | 行木 俊 | 1軍出場なし |
2022-2023 | N・ターリー | 現役 |
2024- | T・ハーン | 現役 |
背番号「68」をつけた選手の中で、チームの戦力となった代表格が、山崎健投手と広池浩司投手です。山崎投手は2002年からロッテでプレーし、2007年までプレーしますが、元々カープの投手。1996年には投げれば完封することから「ミスターゼロ」の異名が付いた、サイドスローの投手であり、当時は、巨人・斉藤雅樹投手を参考にしたフォームということで有名となりました。広池投手はテストでカープに入団し、「困ったときは広池」とされるほど、中継ぎを中心に、時に先発と、長く奮闘した投手です。
山崎投手の場合は68から17、広池投手なら68から28と、「68」を足がかりに若い背番号に変わりました。その後、背番号「68」をつけた選手は苦戦を強いられていますが、2022年からはターリー投手がつけ、さらに2024年からはハーン投手がつけることに。どうもこの番号、外国人選手が付ける傾向に変わりつつあるようです。
<カープ、背番号69の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1990 | 熊沢秀浩 | 1軍登板なし |
1993〜1995 | 高橋顕法 | 1試合 0勝0敗 防御率3.00 |
1996 | 品田寛介 | 1軍登板なし |
1999 | 井上浩司 | 6試合2打数0安打0本塁打0打点 打率.000 |
2000 | 谷内聖樹 | 20試合 0勝1敗 防御率6.14 |
2002〜2007 | 天谷宗一郎 | 844試合1932打数493安打27本塁打159打点 打率.255 |
2008〜2010 | 中村憲 | 1軍出場なし |
2011〜2013 | 弦本悠希 | 4試合 0勝0敗0S 防御率4.50 |
2014〜2015 | ロサリオ | 111試合362打数112安打16本塁打61打点 打率.309 |
2016〜2018 | 青木 陸 | 1軍出場なし |
2019〜 | 羽月隆太郎 | 現役 |
背番号「69」は、イメージとしてドラフト下位指名で入団した選手が付けているといったところでしょうか。例えば、高橋顕法投手や天谷宗一郎選手というのはまさにそれに該当するでしょうね。まずは「69」をつけて、その後、結果を残せば若い番号に・・・というところなのでしょうが、今のところ、結果を残して、この数字からステップアップしたのは、2018年限りで現役を引退した天谷選手くらいでしょうか。
2019年からはドラフト7位で入団した羽月選手がつけています。どうしても番号柄、下位指名で入団した選手がつけがちなこの番号。入団時の崖っぷち感は否めませんが、羽月選手は2023年に俊足を武器に思に代走で14盗塁を決め、カープらしい機動力野球の申し子的存在として成長しています。ぜひ、将来的には背番号「49」へステップアップした天谷選手のように、自慢の足と巧打で結果を残して、若い番号へ出世してほしいものです。
<カープ、背番号70の変遷(選手のみ)>
年代 | 選手名 | 成績 |
1996 | デラクルーズ | 1軍登板なし |
2000〜2001 | ブリトー | 1軍出場なし |
2002 | ラミーレス | 2試合 0勝0敗 防御率3.00 |
2003 | J・ハースト | 43試合111打数23安打5本塁打15打点 打率.207 |
2005 | K・レイボーン | 31試合 3勝5敗 防御率5.06 |
2008〜2011 | M・シュルツ | 159試合 8勝8敗8S 防御率2.53 |
2012〜2013 | ニック・S | 66試合220打数49安打10本塁打27打点 打率.234 |
2014〜2015 | D・ヒース | 50試合 6勝6敗4S 防御率2.36 |
2017 | R・ブレイシア | 26試合 2勝1敗1S 防御率3.00 |
2018 | L・カンポス | 1試合 0勝0敗0S 防御率0.00 |
2019 | C・ローレンス | 1試合 0勝1敗0S 防御率10.80 |
2020-2021 | T・スコット | 7試合 0勝3敗0S 防御率15.75 |
2024- | 日高 暖己 | 現役 |
背番号「70」を振り返ってみると、1996年にドミニカカープアカデミー出身のデラクルーズ投手が、カープの歴史で第1号となっていますが、それ以降、外国人選手が付ける傾向が強い番号です。
背番号「70」の中で、最も活躍した選手といえば、やはり2010年現在もカープに在籍しているシュルツ投手でしょう。当時、新外国人選手の中でも、将来性を買っていた面もあったのかもしれません。それが背番号「70」にも表れていたのでしょうが、それでも4年間にわたって、特に中継ぎや抑えで活躍を見せ、現時点で最も長く「70」を背負いました。
2008年から2021年まで7人の外国人選手がこの番号を背負いましたが、2024年からは3年ぶりに「70」が復活。しかも、西川龍馬選手のFA人的補償でオリックスから獲得した日高暖己投手をつけることになりました。「70」史上初の日本人選手ですが、日高投手にはぜひこの番号を足掛かりに、将来的には若い背番号を手に入れてほしいですね。