<カープ、背番号41の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1950 | 太田 直幸 | 1軍出場なし |
1953 | 高橋 千年美 | 69試合3勝10敗0S 防御率4.00 |
1954-1956 | 緋本 祥好 | 632試合1221打数265安打24本塁打108打点 打率.217 |
1957-1959 | 赤井 勝利 | 1試合0打数0安打0本塁打0打点 打率 - |
1960-1961 | 高橋 保隆 | 1軍出場なし |
1962-1969 | 高岡 重樹 | 139試合166打数31安打0本塁打6打点 打率.187 |
1971-1979 | 守岡 茂樹 | 242試合321打数80安打1本塁打19打点 打率.249 |
1980-1988 | 山中 潔 | 550試合880打数197安打13本塁打74打点 打率.224 |
1989-1990 | 本村 信吾 | 53試合28打数5安打0本塁打0打点 打率.176 |
1990-1993 | 西 清孝 | 125試合2勝5敗0S 防御率4.84 |
1994 | 川島 堅 | 18試合1勝4敗0S 防御率4.83 |
1995-1998 | 木村 拓也 | 1523試合4000打数1049安打53本塁打280打点 打率.262 |
1999-2008 | 森笠 繁 | 840試合1563打数412安打21本塁打125打点 打率.264 |
2009-2012 | 小松 剛 | 30試合6勝6敗0S 防御率5.99 |
2013 | F・ルイス | 79試合265打数71安打4本塁打20打点 打率.268 |
2014 | 上野 弘文 | 154試合8勝7敗2S 防御率5.35 |
2015-2020 | 藤井 皓哉 | 現役 |
2021-2024 | 矢崎 拓也 | 現役 |
2025- | 鈴木 健矢 | 現役 |
<他球団の主な背番号41>
選手名 | 球団 |
谷沢健一 | 中日 |
浅尾拓也 | 中日 |
稲葉篤紀 | ヤクルト、日本ハム |
高橋功一 | オリックス |
渡辺久信 | 西武 |
小林宏之 | ロッテ |
青山浩二 | 楽天 |
「41」って、大きな背番号ではあるのですが、カープでは意外と、長くその番号を背負っていることが多いという傾向があります。1960年では高岡選手が8年、守岡選手が9年、山中選手も9年、さらには森笠選手が最長の10年。大きな背番号は変化も大きいのが特徴ですが、この「41」だけは違うようです。6年間、背番号「41」を背負ってきた藤井晧哉投手がチームを去り、2021年から、背番号が13から変更になった矢崎投手がつけることになりました。その矢崎投手は背番号「41」で、中継ぎの一角として欠かせない戦力となり、一時は守護神を担うほどの成長を見せましたが、2024年オフに現役ドラフトでヤクルトに移籍。代わりに、同じく現役ドラフトでカープに入団したサブマリン・鈴木健矢投手が付けることになりました。
これは12球団をトータルしても、同じような傾向があるようで、「41」といえば、渡辺久投手や稲葉選手を思い浮かべるほどに、その代名詞となる選手がいるのも特徴の1つであるようです。
<カープ、背番号42の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1953 | 松山 f | 144試合31勝44敗0S 防御率4.87 |
1954-1955 | 梶原寿美生 | 1軍出場なし |
1956-1958 | 木村国勇 | 1軍出場なし |
1959-1963 | 土井文夫 | 49試合48打数9安打1本塁打4打点 打率.188 |
1964-1965 | 関根 勇 | 1軍出場なし |
1966 | 山元 二三男 | 765試合794打数174安打6本塁打43打点 打率.219 |
1967-1969 | 佐々木勝利 | 52試合0勝1敗 防御率4.52 |
1970-1972 | 竹中 昭 | 1軍出場なし |
1974-1977 | 宮脇 敏 | 1軍出場なし |
1987 | R・ジョンソン | 142試合360打数110安打9本塁打38打点 打率.306 |
1992 | 大塚賢一 | 1軍出場なし |
1994 | 渡辺伸治 | 122試合136打数40安打4本塁打23打点 打率.294 |
1998 | 山田 勉 | 208試合30勝20敗14S 防御率4.30 |
2000 | C・カンバーランド | 1試合0勝1敗0S 防御率81.00 |
2000-2001 | E・ラドウィック | 25試合3勝6敗0S 防御率5.29 |
2002 | R・スタニファー | 15試合0勝0敗0S 防御率4.74 |
2003-2004 | C・ブロック | 24試合8勝8敗0S 防御率3.94 |
2005-2010 | 長谷川昌幸 | 209試合42勝61敗0S 防御率4.44 |
2010 | V・チューク | 16試合2勝0敗1S 防御率5.79 |
2011-2014 | B・バリントン | 124試合45勝45敗0S 防御率3.25 |
2015-2020 | K・ジョンソン | 128試合57勝37敗0S 防御率2.76 |
2021 | K・バード | 33試合0勝0敗0S 防御率4.57 |
2022-2023 | D・アンダーソン | 34試合7勝5敗0S 防御率3.05 |
2024 | T・ハッチ | 5試合0勝3敗0S 防御率7.36 |
2025- | J・ドミンゲス | 現役 |
<他球団の主な背番号42>
選手名 | 球団 |
下柳 剛 | 阪神 |
クルーン | 横浜、巨人 |
カブレラ | 西武、オリックス |
ズレータ | ソフトバンク、ロッテ |
どことなく「44」よりも、この「42」の方が、その語呂合わせからか、忌み嫌われているような気がします。1978年からの10年間、この背番号は空席。しかも、1980年代、90年代と細切れで、わずか1年でその背番号が途切れてしまうと言う傾向が続きました。なかなか落ち着きのなかった背番号ですが、近年は外国人投手が付けることが増えてきました。
それでも、この背番号を付ける選手はなかなか活躍できなかったのですが、2011年から4年間、この背番号をつけたバリントン投手が流れを変えてくれました。カープの助っ人投手では史上最多の40勝をマーク。さらに2015年からつけているジョンソン投手はいきなり最優秀防御率、2016年には15勝をマークし、25年ぶりの優勝に大きく貢献し、2018年にバリントン投手の記録を塗り替え、カープでは通算57勝をマークし、カープ史上最強の助っ人投手となりました。
その後はやや流動的に、1〜2年間隔で付ける選手が代わっていますが、外国人投手専用の番号であることには変わりありません。2025年からはこの年の新外国人投手であるドミンゲス投手が付けることとなり、7代連続で外国人選手の番号となっています。
<カープ、背番号43の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1950 | 松野 保 | 1軍出場なし |
1954-1955 | 保手浜清利 | 1軍出場なし |
1956-1959 | 三原卓三 | 1軍出場なし |
1960-1963 | 平田憲穏 | 1軍出場なし |
1964-1968 | 雑賀幸男 | 44試合70打数16安打0本塁打8打点 打率.229 |
1969-1973 | 深沢修一 | 765試合794打数174安打6本塁打43打点 打率.219 |
1974-1975 | 石淵国博 | 1軍出場なし |
1976-1977 | 米山哲夫 | 183試合344打数76安打7本塁打38打点 打率.221 |
1978-1980 | 林 正毅 | 1軍出場なし |
1981-1989 | 榊原聡一郎 | 36試合75打数16安打1本塁打2打点 打率.213 |
1990 | 仁平 馨 | 246試合245打数63安打5本塁打30打点 打率.257 |
1990 | M・ヤング | 69試合222打数52安打11本塁打35打点 打率.234 |
1992-1994 | M・ブラウン | 257試合918打数235安打50本塁打165打点 打率.256 |
1996 | 白武 佳久 | 282試合39勝39敗13S 防御率3.89 |
1997 | 上原 晃 | 138試合19勝21敗1S 防御率4.85 |
1998-2000 | N・ミンチー | 187試合74勝70敗0S 防御率3.64 |
2001 | T・ヤング | 5試合0勝0敗0S 防御率3.00 |
2002 | R・ベルトラン | 25試合0勝1敗0S 防御率9.15 |
2003 | A・ニューマン | 73試合5勝8敗0S 防御率4.38 |
2004-2005 | G・ラロッカ | 583試合2068打数600安打123本塁打372打点 打率.290 |
2007-2008 | アレックス・O | 765試合2933打数847安打97本塁打416打点 打率.289 |
2009 | S・ドーマン | 9試合0勝0敗0S 防御率17.28 |
2010 | J・フィオ | 44試合126打数31安打2本塁打15打点 打率.246 |
2011 | C・トレーシー | 40試合149打数35安打1本塁打19打点 打率.235 |
2012-2018 | 土生 翔平 | 10試合9打数1安打0本塁打0打点 打率.111 |
2019- | 島内颯太郎 | 現役 |
<他球団の主な背番号43>
選手名 | 球団 |
小笠原 孝 | 中日 |
宮出 隆自 | ヤクルト |
横山 道哉 | 横浜 |
横田 久則 | 西武 |
他球団の場合、背番号「44」が外国人選手の背番号になるケースが多いのに対して、カープに関して言えば、背番号「43」こそが外国人選手の背番号となっています。この傾向は1990年代から顕著となっており、中にはカープの監督も務めたブラウン選手、中4日で投げまくったミンチー投手、シーズン40発の本塁打を放ったラロッカ選手など、名選手も多いのが特徴です。
その流れが変わったのは2012年からつけている土生選手から。そして2019年からはこの年のルーキー・島内投手が背負い、その後も中継ぎの一角として活躍し、2023年には球団史上初の最優秀中継ぎのタイトルを獲得するなど、欠かせない戦力となっています。
<カープ、背番号44の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1950 | 松田 隆 | 1軍出場なし |
1954 | 神崎安隆 | 21試合9打数1安打0本塁打0打点 打率.111 |
1955 | 山本文男 | 7試合2勝2敗0S 防御率2.74 |
1956 | 長谷部 稔 | 64試合80打数13安打0本塁打3打点 打率.163 |
1957-1959 | 佐藤邦宏 | 1軍出場なし |
1960 | 重光芳次 | 1軍出場なし |
1961-1963 | 桝岡憲三 | 3試合0勝0敗0S 防御率6.75 |
1964 | 土井文雄 | 49試合48打数9安打1本塁打4打点 打率.188 |
1965 | 横田斉夫 | 1軍出場なし |
1966-1969 | 山本真一 | 9試合7打数0安打0本塁打0打点 打率.000 |
1970-1971 | 青木勝男 | 10試合13打数2安打0本塁打0打点 打率.154 |
1972-1978 | 劔持節雄 | 462試合709打数173安打6本塁打44打点 打率.244 |
1979-1982 | 金田留広 | 434試合128勝109敗2S 防御率3.24 |
1983 | フィルキンス | 39試合71打数19安打2本塁打7打点 打率.268 |
1984 | レーシッチ | 23試合0勝1敗1S 防御率3.18 |
1985-1988 | 片岡光宏 | 179試合395打数96安打15本塁打44打点 打率.243 |
1989-1990 | ロードン | 149試合560打数162安打24本塁打94打点 打率.289 |
1991-1993 | 小野幸一 | 1軍出場なし |
1994-1996 | 御船英之 | 242試合371打数93安打5本塁打40打点 打率.251 |
1997-2006 | 福地和広(寿樹) | 526試合2201打数602安打20本塁打165打点 打率.274 |
2006-2007 | 山田真介 | 75試合124打数28安打1本塁打5打点 打率.226 |
2007-2010 | 喜田 剛 | 239試合409打数102安打9本塁打46打点 打率.249 |
2010-2014 | 迎 祐一郎 | 299試合511打数100安打10本塁打40打点 打率.196 |
2015-2018 | 松山竜平 | 現役 |
2019 | 林 晃汰 | 現役 |
<他球団の主な背番号44>
選手名 | 球団 |
バース | 阪神 |
ブーマー | 阪急・オリックス |
高橋 智 | 阪急・オリックス |
水田章雄 | 福岡ダイエー・ソフトバンク |
ブリューワ | 日本ハム |
上田佳範 | 日本ハム |
緒方耕一 | 巨人 |
加藤博一 | 大洋 |
ブラッグス | 横浜 |
44と言う数字は、ぞろ目ということもあり、目立つ背番号ということもあって、他球団でも名選手が多いという印象です。特に、日本人の場合は「4」は忌み嫌う傾向にありますが、そんなのお構いなしの外国人選手がつけることも多いのが44。他球団でもバース、ブーマーというプロ野球史上屈指の助っ人も「44」をつけていました。
カープはと言うと、結構コロコロと変わっています。その中で最も長く「44」をつけたのは福地選手。10シーズンにわたって「44」をつけました。ただ、近年の傾向としては、外国人選手、そして最近では御船選手、山田選手、喜田選手、迎選手…トレードでカープに入団した選手がつける傾向も強いようです。
そして2015年からは松山選手。松山選手に関しては、入団当初から「37」をつけていましたが、「44」に変更になった途端、1軍では欠かせない戦力にまで台頭し、チームの優勝にも大きく貢献しました。しかし、尊敬していたエルドレッド選手がチームを去るということで、「55」を受け継ぐことになりました。というわけで「44」の後継者は、2019年のルーキー・林選手。左のパワーヒッターがカープの「44」を背負うことになり、2021年には1軍で10本塁打を放ち、長距離砲の片りんを見せていますが、その後は伸び悩んでいます。ぜひ将来はシーズン44本塁打、実現してほしいものです。
<カープ、背番号45の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1950 | 岡村孝雄 | 13試合0勝1敗0S 防御率4.17 |
1958-1959 | 川越亀二 | 17試合8打数0安打0本塁打1打点 打率.000 |
1961-1962 | 杉本喜久雄 | 9試合0勝0敗0S 防御率2.87 |
1963-1965 | 西村 宏 | 1試合0勝0敗0S 防御率0.00 |
1966-1969 | 下村栄二 | 3試合0打数0安打0本塁打0打点 打率 - |
1970 | 岩崎良夫 | 38試合17打数1安打0本塁打2打点 打率.063 |
1971 | 山口喜司 | 1軍出場なし |
1972-1973 | 浜納一志 | 1軍出場なし |
1974-1980 | 岡 義朗 | 518試合257打数54安打2本塁打19打点 打率.210 |
1980-1981 | 杉田久雄 | 141試合19勝39敗0S 防御率4.87 |
1982-1986 | 及川美喜男 | 113試合45打数11安打1本塁打2打点 打率.244 |
1987-1988 | ランス | 200試合667打数138安打58本塁打133打点 打率.207 |
1989-1990 | 山田 勉 | 208試合30勝20敗14S 防御率4.30 |
1991-1999 | 高橋英樹 | 97試合7勝8敗0S 防御率4.37 |
2000 | ウルソー | 29試合0勝0敗1S 防御率8.00 |
2001-2002 | シュールストロム | 79試合9勝5敗26S 防御率2.67 |
2003-2014 | 松本高明 | 197試合361打数85安打0本塁打16打点 打率.235 |
2015-2021 | 繻エ 樹 | 3試合3打数0安打0本塁打0打点 打率.000 |
2022- | 松本竜也 | 現役 |
<他球団の主な背番号45>
選手名 | 球団 |
山本 樹 | ヤクルト |
米村 理 | 阪急 |
岡本克道 | 福岡ダイエー |
川井貴志 | 東北楽天 |
背番号45…大きな背番号であるがゆえに、その移ろいも非常に早いというのが特徴でしょう。投手、野手に関係なくつけられている背番号という感じですが、外国人選手の名前も目立ちます。特に1987年から2年間、背番号45を背負ったランス選手は「三振かホームラン」、「ランスにゴン」、「バットに当たランス」…などと言われながらも、打率.219で39本塁打で本塁打王。いまだに記憶に残る選手です。またシュールストロム投手は、今でもカープで駐米スカウトとして、多くの外国人選手をスカウトしています。優秀な選手が多いことから「シュール便」とも言われています。
最も長期間にわたって背番号「45」を背負ったのが、2003年から12年間プレーした松本高明選手。それまでは投手の背番号になりかけていたイメージを覆したともいえます。その後、桑原選手にも受け継がれましたが、2022年からは社会人出身の即戦力右腕・松本竜也投手がつけることになりました。2002年のシュールストロム投手以来、実に20年ぶりに投手の番号となりました。松本投手は1年目から50試合に中継ぎ登板する活躍を見せましたが、その後はやや伸び悩んでいます。
<カープ、背番号46の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1954 | 田中昭夫 | 1軍出場なし |
1955-1958 | 恵川康太郎 | 183試合381打数80安打0本塁打18打点 打率.210 |
1961-1963 | 田村純樹 | 1試合0勝0敗 防御率9.00 |
1964-1966 | 山田治之 | 73試合17打数2安打0本塁打0打点 打率.118 |
1967-1969 | 城野勝博 | 83試合4勝12敗 防御率3.76 |
1970-1971 1974 |
藤本和宏 | 109試合10勝10敗 防御率2.79 |
1972-1973 | 岡 義朗 | 518試合257打数54安打2本塁打19打点 打率.210 |
1975-1982 | 木山英求 | 10試合3打数0安打0本塁打0打点 打率.000 |
1983-1987 | 植田幸弘 | 378試合571打数102安打16本塁打55打点 打率.179 |
1988-1991 | 水沢英樹 | 1軍出場なし |
1992-1997 | 徳本政敬 | 1軍出場なし |
1998 | 兵動秀治 | 46試合37打数4安打0本塁打2打点 打率.108 |
1999 | 東出輝裕 | 1492試合5094打数1366安打12本塁打262打点 打率.268 |
2000-2001 | 山ア 健 | 222試合17勝18敗4S 防御率4.05 |
2002-2014 | 大島崇行 | 97試合3勝14敗3S 防御率6.68 |
2015 | 岩見優輝 | 11試合1勝0敗0S 防御率4.02 |
2016-2022 | 高橋樹也 | 64試合0勝0敗1S 防御率5.04 |
2023- | 河野 佳 | 現役 |
<他球団の主な背番号46>
選手名 | 球団 |
清原雄一 | 阪急、オリックス |
G.G.佐藤 | 西武 |
坊西浩嗣 | 福岡ダイエー |
本多雄一 | 福岡ダイエー(ソフトバンク) |
背番号「46」…カープでは、その背番号を踏み台にして、数字が若い主力の背番号に変更になった選手もいれば、元々若い背番号だったのに、期待に応えることができずに、「46」に変更になったという選手もいたり。そんな悲喜こもごもある背番号といえるでしょう。2016年から7年間、「46」を背負っていた高橋樹也投手がチームを去り、2023年からはこの年の即戦力ルーキー・河野佳投手がつけることになりました。一時は社会人トップクラスの右腕として注目されていた投手だけに、将来的にはチームの投手陣の柱になれるような活躍が期待されます。
ところで、カープで最も長く「46」を付けていたのは、大島崇行投手。実に13年間にわたって、「46」を背負ってプレーしていました。しかし、若い背番号を得るまでには至りませんでした。一方で2015年限りで引退した東出輝裕選手は、ルーキーイヤーのみ「46」をつけてプレー。その後、1年で背番号「2」へ昇格となり、長きに渡ってカープの主力を務めました。
<カープ、背番号47の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1954-1956 | 永田 徹登 | 1軍出場なし |
1957-1958 | 深堀 十三昭 | 1軍出場なし |
1961-1962 | 佐藤 英雄 | 1軍出場なし |
1963-1964 | 淵上 信彦 | 1軍出場なし |
1965-1969 | 渡辺 澄雄 | 1試合0勝0敗0S 防御率0.00 |
1970-1974 | 久保 俊巳 | 357試合303打数64安打1本塁打29打点 打率.211 |
1975-1976 | 内田 照文 | 5試合0勝0敗0S 防御率15.88 |
1977-1978 | 榎本 直樹 | 96試合7勝9敗0S 防御率3.56 |
1979-1991 | 金石 昭人 | 329試合72勝61敗80S 防御率3.38 |
1993-1995 | 秋村 謙宏 | 173試合9勝11敗3S 防御率4.37 |
1996-1997 | 前間 卓 | 38試合3勝2敗1S 防御率4.67 |
1998 | 清川 栄治 | 438試合13勝10敗12S 防御率2.94 |
1999-2000 | 山田 潤 | 30試合47打数10安打1本塁打3打点 打率.213 |
2001 | 島崎 毅 | 197試合20勝19敗28S 防御率3.09 |
2002 | 遠藤 竜志 | 30試合2勝2敗0S 防御率5.04 |
2003-2006 | 吉田 圭 | 16試合24打数3安打0本塁打2打点 打率.125 |
2007-2013 | 青木 高広 | 249試合17勝30敗0S 防御率4.56 |
2014-2017 | 小野 淳平 | 70試合4勝5敗0S 防御率4.33 |
2018-2022 | 山口 翔 | 9試合1勝3敗0S 防御率4.85 |
2023- | 斉藤 優汰 | 現役 |
<他球団の主な背番号47>
選手名 | 球団 |
工藤公康 | 西武、福岡ダイエー、巨人、横浜 |
山口鉄也 | 巨人 |
野口茂樹 | 中日 |
杉内俊哉 | 福岡ダイエー(ソフトバンク) |
関根裕之 | 日本ハム |
村上信一 | 阪急・オリックス |
背番号「47」といえば、やはり真っ先に思い浮かべるのが西武や福岡ダイエーなどでプレーし、2015年からは福岡ソフトバンクの監督を務めている工藤公康投手でしょう。その存在が背番号「47」といえば、チームでエースの左腕…そんなイメージを定着させたともいえます。
カープでは2003年に投手として入団した吉田投手(後に野手に転向)、2007年から7シーズン、カープでプレーした青木高広投手が左腕ですが、やはり左腕投手からすれば、「47」と言う数字は憧れもあるようです。しかし、近年は右投手の背番号となっています。2023年からはドラ1・斉藤優汰投手が背負うことになりました。かつての背番号「47」金石投手を思い出すような長身右腕です。先発、中継ぎに活躍した金石投手のように大きく育ってほしいと思います。
<カープ、背番号48の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1954 | 三島富久雄 | 1軍出場なし |
1956-1957 | 河野誠之 | 1軍出場なし |
1958 | 山本文男 | 7試合2勝2敗0S 防御率2.74 |
1961 | 稲尾義文 | 18試合17打数2安打0本塁打0打点 打率.176 |
1962-1964 | 田村政男 | 1軍出場なし |
1965 | 今津光男 | 1389試合2776打数544安打18本塁打157打点 打率.196 |
1966 | 矢崎健治 | 1軍出場なし |
1967-1969 | 三村敏之 | 1567試合4890打数1245安打149本塁打490打点 打率.255 |
1970-1972 | 島村雄二 | 1軍出場なし |
1973 | 竹中 昭 | 1軍出場なし |
1974-1976 | 加川敏治 | 1軍出場なし |
1977-1982 | 山本 穣 | 1軍出場なし |
1983 | 田辺繁文 | 1試合0勝0敗0S 防御率18.00 |
1984-1987 | 清川栄治 | 438試合13勝10敗12S 防御率2.94 |
1988-1991 | 石貫宏臣 | 81試合5勝3敗1S 防御率3.32 |
1992-1996 | 佐藤貞治 | 4試合0勝0敗0S 防御率8.10 |
1997-2000 | 若林隆信 | 43試合 0勝0敗 防御率3.76 62試合21打数6安打0本塁打1打点 打率.286 |
2001 | 佐藤康幸 | 37試合2勝3敗0S 防御率4.69 |
2002-2006 | 天野浩一 | 121試合5勝6敗0S 防御率4.45 |
2007 | J・フェルナンデス | 30試合3勝8敗0S 防御率6.04 |
2008-2013 | 岸本秀樹 | 181試合6勝9敗0S 防御率5.30 |
2014-2016 | 西原圭大 | 16試合0勝0敗0S 防御率7.23 |
2017- | アドゥワ誠 | 現役 |
<他球団の主な背番号48>
選手名 | 球団 |
島田直也 | 横浜 |
香田勲男 | 巨人 |
高木晃次 | 千葉ロッテ |
全体的に投手に多い背番号かな…という印象です。カープでは1980年の田辺投手以来、ずっと背番号「48」は投手の番号となっています(若林選手は野手転向しましたが)。特に記憶に残っているのが、清川投手や石貫投手あたりではないでしょうか。カープがAクラス、優勝争いの常連だった頃、左の中継ぎとして活躍した投手です。石貫投手に関しては1991年の優勝のとき…まさに一瞬ですが大きな花を咲かせました。
中継ぎとして活躍した投手が目立つのが特徴のこの番号。2017年からはアドゥワ誠投手がつけ、高卒2年目ながら、2018年には中継ぎで活躍し、チームのリーグ3連覇に大きく貢献しました。2019年には先発で3勝をマークしましたが、その後は故障などもあり、低迷が続いています。しかし、2024年には先発に復帰し、プロ初完封勝利をマークすなど、自己最多タイの6勝をマークしました。この調子で、背番号「48」からステップアップするような投手になってほしいと思います。
<カープ、背番号49の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1954 | 窪田 幸則 | 1軍出場なし |
1955 | 木下強三 | 637試合967打数203安打4本塁打72打点 打率.215 |
1955-1957 | 木村俊一 | 4試合0勝0敗 防御率3.00 |
1958-1959 | 村上 毅 | 1軍出場なし |
1962-1963 | 上野山猛士 | 1軍出場なし |
1966-1969 | 青木勝男 | 10試合13打数2安打0本塁打0打点 打率.154 |
1971 | 杉 斉英 | 93試合44打数6安打0本塁打2打点 打率.136 |
1972 | S・ベルサイエス | 48試合132打数25安打4本塁打10打点 打率.189 |
1976 | 吉岡厚司 | 1軍出場なし |
1977 | 平岡一郎 | 349試合22勝30敗0S 防御率3.51 |
1978-1979 | 門田純良 | 21試合2勝1敗1S 防御率3.72 |
1980 | 下地勝治 | 1軍出場なし |
1989-1990 | R・アレン | 246試合779打数224安打45本塁打133打点 打率.288 |
1991-1993 | 野林大樹 | 59試合71打数10安打0本塁打4打点 打率.141 |
1994-1999 | 菊地原 毅 | 474試合15勝26敗3S 防御率4.51 |
2000-2002 | E・ディアス | 430試合1448打数404安打65本塁打220打点 打率.279 |
2003 | J・ハースト | 43試合111打数23安打5本塁打15打点 打率.207 |
2003 | D・ランドクィスト | 6試合0勝0敗0S 防御率8.22 |
2004-2006 | J・ベイル | 136試合14勝16敗31S 防御率4.09 |
2008-2018 | 天谷宗一郎 | 844試合1932打数493安打27本塁打159打点 打率.255 |
2019-2022 | 正隨 優弥 | 22試合34打数4安打2本塁打5打点 打率.118 |
2023-2024 | 戸根 千明 | 182試合6勝2敗3S 防御率4.04 |
2025- | 渡辺 悠斗 | 現役 |
<他球団の主な背番号49>
選手名 | 球団 |
クロマティ | 巨人 |
吉田修司 | 福岡ダイエー |
やはり大きな背番号ゆえか、コロコロと持ち主が代わり、とりわけ1981年から1988年までは長きに渡って、この番号をつける選手もいませんでした。このように見ると、特に1989年のアレン選手以降、この番号は外国人選手が付けることが多いようです。日本では嫌われがちな「4」と「9」という数字に関係があるのでしょう。
2008年からは「69」から変更になった天谷選手が、11年にわたって背負ってきました。これは「49」の歴史の中では最長となりました。そして2019年からはドラフト6位でカープに入団した地元・広島出身の正隨選手が背負っていましたが、2022年オフに行われた現役ドラフトにより楽天に移籍しました。その後、同じく現役ドラフトで巨人からカープに加入することになった戸根千明投手が、投手としては17年ぶりに背番号「49」を背負うことになりましたが、2年間の在籍で退団。2025年からは、右の長距離砲として期待される渡辺悠斗選手が付けることになりました。野手、投手、外国人選手…様々なポジションの選手が付ける背番号となっています。
<カープ、背番号50の変遷>
年代 | 選手名 | 成績 |
1955 | 橋本敬包 | 169試合10勝27敗 防御率3.24 |
1956-1959 | 阿南潤一 | 1415試合3426打数746安打34本塁打254打点 打率.218 |
1962-1963 | 藤本勝利 | 1軍出場なし |
1963-1966 | 寺本 勇 | 5試合0打数0安打0本塁打0打点 打率 - |
1967-1972 | 須山成二 | 2試合0勝0敗0S 防御率0.00 |
1973-1974 | 小俣 進 | 174試合16勝18敗2S 防御率4.73 |
1975 | 藤原克己 | 1軍出場なし |
1976-1981 | 高月敏文 | 40試合43打数9安打2本塁打5打点 打率.209 |
1982-1985 | 木原彰彦 | 1軍出場なし |
1986-1995 | 河田雄祐 | 574試合614打数137安打6本塁打50打点 打率.223 |
1996 | R・チェコ | 37試合19勝9敗 防御率3.17 |
1997-1999 | T・ペレス | 227試合446打数121安打9本塁打59打点 打率.271 |
2000-2005 | 栗原健太 | 1026試合3695打数1082安打153本塁打586打点 打率.293 |
2006-2015 | 鈴木将光 | 6試合12打数2安打0本塁打0打点 打率.182 |
2016-2021 | 高橋大樹 | 49試合79打数20安打1本塁打3打点 打率.253 |
2022- | 中村健人 | 現役 |
<他球団の主な背番号50>
選手名 | 球団 |
藤井彰人 | 阪神 |
上田剛史 | ヤクルト |
下園辰哉 | 横浜、横浜DeNA |
攝津 正 | 福岡ソフトバンク |
チームの黎明期にはなかった背番号…その時期を過ぎると、徐々に付ける人が現れてきました。その中には、カープを優勝に導いた阿南監督の名前も刻まれています。大きな背番号ながらも、将来は背番号以上に歴史に名を残すような選手になる…そんな背番号なのかもしれません。チェコ投手やペレス選手といった、ドミニカカープアカデミー出身選手が背番号変更に伴って付けた背番号が「50」でした。
そんな背番号「50」は近年、かつてはカープの4番を務めた栗原健太選手、その後の鈴木将光選手、高橋大樹選手と、将来はカープの主砲になってほしいという期待を込めて獲得した高卒の右のスラッガーがつけるケースが続きました。栗原選手のように若い背番号へ飛躍した選手もいれば、元々の若い番号から「50」を付けることになった選手もいたり…。そして、2022年からは社会人出身の即戦力スラッガー・中村健人選手がつけることになりました。右の長距離砲の系譜はまだまだ続きますが、ぜひ中村健選手には若い番号に出世するべく、活躍を期待したいところです。