<カープ、背番号0の変遷>
| 年代 | 選手名 | 成績 |
| 1983〜1990 | 長嶋 清幸 | 1477試合4031打数1091安打107本塁打448打点 打率.271 |
| 1991〜1998 | 高 信二 | 668試合591打数139安打3本塁打50打点 打率.235 |
| 1999〜2006 | 木村 拓也 | 1523試合4000打数1049安打53本塁打280打点 打率.262 |
| 2007〜2012 | 井生 崇光 | 159試合278打数74安打1本塁打19打点 打率.266 |
| 2013〜2025 | 上本 崇司 | 562試合844打数211安打3本塁打50打点 打率.250 |
| 2026〜 | 勝田 成 | 現役 |
<他球団の主な背番号0>
| 選手名 | 球団 |
| 万永 貴司 | 横浜 |
| 志田 宗大 | ヤクルト |
| 大越 基 | 福岡ダイエー |
| 川中 基嗣 | 巨人 |
| 諸積 兼司 | 千葉ロッテ |
| 本西 厚博 | オリックス |
「0」。よく、「セロからの出発」と言ったりしますが、かつては存在しなかった背番号「0」。そんな番号をプロ野球で初めて採用したのがカープでした、そして初めて「0」を身にまとったのが長嶋清幸選手でした。
この番号は始めから与えられるものではなく、チームにとっては「縁の下の力持ち」的ないぶし銀に与えられることが多い印象がありますね。そして、どの選手もチームとしては不可欠で、1軍で結果を残している選手ばかりです。それは他球団でも同じで、クリーンアップを打つような選手はいないけれども、チームを勝利に導くためにお膳立てをするような存在の選手ばかりです。
2013年からはこの年のルーキー・上本選手が背番号「0」を付けています。いよいよその年数は10年を超え、カープで最も長く「0」を背負う選手となっています。ただ、よく「ゼロからのスタート」のようなイメージで、現役選手がつけることが多い背番号「0」だけに、入団当初、ルーキーがこの番号をつけるのは非常に異例ではないかと思いますし、正直、当時はルーキーに与える番号ではないようにも感じたものです。プロ入り後、1軍定着までには時間がかかりましたが、チームのムードメーカーとなった上本選手。2020年には打撃で徐々に進化を遂げ、プロ10年目で初本塁打も放ちました。さらに2023年には自身初の4番に座ったことも。打撃でも守備でもユーティリティ性を発揮し、まさに「いぶし銀」というイメージのある背番号「0」にふさわしい選手でした。
2025年限りで上本選手は引退し、2026年からはドラフト3位ルーキーの勝田成選手が引き継ぐことになりました。身長163cmという小兵ながら、俊足と高い守備力を誇るセカンド、確実性の高い打撃と、まさに「いぶし銀」タイプの選手。接番号「0」にふさわしいタイプの選手になってくれることでしょう。
<カープ、背番号00の変遷>
| 年代 | 選手名 | 成績 |
| 1991 | アレン | 246試合779打数224安打45本塁打133打点 打率.288 |
| 1994〜1997 | 仁平 馨 | 246試合245打数63安打5本塁打30打点 打率.257 |
| 1998〜1999 | 苫篠 賢治 | 628試合1645打数418安打19本塁打105打点 打率.254 |
| 2000〜2003 | 嶋 重宣 | 1034試合3116打数868安打126本塁打421打点 打率.279 |
| 2004 | 尾形 佳紀 | 147試合477打数127安打12本塁打42打点 打率.266 |
| 2005〜2008 | 山崎 浩司 | 518試合1039打数231安打8本塁打79打点 打率.222 |
| 2008〜2010 | 田中 彰 | 13試合16打数1安打0本塁打0打点 打率.063 |
| 2011〜2016 | 中東 直己 | 315試合305打数71安打2本塁打16打点 打率.233 |
| 2019〜2024 | 曽根 海成 | 259試合87打数16安打0本塁打5打点 打率.184 |
| 2025〜 | 羽月隆太郎 | 現役 |
<他球団の主な背番号00>
| 選手名 | 球団 |
| 後藤 孝志 | 巨人 |
| 亀山 努 | 阪神 |
| 山口 幸司 | 中日 |
| 佐藤 真一 | ヤクルト |
| 山口 裕二 | ダイエー |
| 本西 厚博 | オリックス |
| ミラバル | 日本ハム |
| 山口 裕二 | ダイエー |
| 森谷 昭人 | 近鉄、楽天 |
プロ野球界では「0」に次いで、意表を突く背番号の一つであろうと思われるのが、この「00」ではないでしょうか。
広島では4打席連続本塁打を放ったこともあるアレン選手が初めて「00」を背番号としました。ちなみに、背番号「0」を最初につけたのは広島・長嶋清幸選手でしたが、背番号「00」はというと、1989年に阪神のジョーンズ選手が最初です。ちなみに、1993年には同じく阪神の松永浩美選手が背番号「02」をつけています。
広島だけを見てみると、やはりアレン選手以降は巧打の打者が多いように思います。最近では赤ゴジラと呼ばれた嶋選手が、現在の「55」をつける前年まで「00」をつけていました。その当時は嶋選手は2軍で結果を残しても、なぜか1軍で起用してもらえないという日々が続いていましたが、「55」に代えてから大活躍をみせました。長打力のある選手にはあまり「00」というのは似合わないのかもしれませんね。
2011年から6年間、「00」をつけていた中東選手がチームを去り、その後、2年間、この番号は空席となっていました。特殊な番号だけに、もしかしてこれで「00」の歴史が終わるのでは…とも思われましたが、2018年のシーズン途中に福岡ソフトバンクからカープに入団した曽根海成選手がつけ、2025年からは、それまで「69」の背番号を背負っていた羽月隆太郎選手が「00」を付けることになりました。